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🔰 この記事について
- 小腸から吸収された栄養素は、
まず肝臓に運ばれます。 - 肝臓は、胆汁の合成を始め、
栄養素の消化・吸収・代謝に関連する
様々な機能を担っています。

(管理人)
この記事では、
肝臓・胆嚢の構造と機能について
図解でわかりやすく解説します。
※ 5択クイズは 別記事 に掲載しています。
🖊️ この記事で学べる内容
以下の項目について、
重要ポイントをまとめています。
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▶️ 消化器系の基礎知識
▶️ 食道の構造と機能
▶️ 胃・十二指腸の構造と機能
▶️ 小腸・大腸の構造と機能
▶️ 栄養素の消化と吸収
▶️ 膵臓・腹膜の構造と機能(準備中)
🩺 学習の進め方
本シリーズは
「5択クイズ編」+「要点解説編」 の2本立てです。
📌 おすすめの学習ステップ
- まず クイズ で理解度チェック
- 本記事で知識を整理
- もう一度クイズに挑戦して知識を定着
🎯 こんな人におすすめ
🔍 重要ポイントをチェック|肝臓・胆嚢の構造と機能
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▶ 肝臓:血流|肝区域|機能
▶ 胆嚢:構造|機能
▶︎ 胆汁の成分と働き|腸肝循環
肝臓(Liver)
- 肝臓は、人体最大の実質臓器で、
右上腹部に位置します。 - 解剖学的には、
鎌状間膜を境に右葉と左葉に分けられます。 - 栄養素の代謝や解毒、胆汁の産生、
血漿タンパク質の合成など、
生命維持に欠かせない多くの働き
を担っています。

肝臓は解剖学的に右葉と左葉に分けられ、
下面には胆嚢が付着している。
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肝臓への血流
- 肝臓は、
動脈系と門脈系の2つの血管から
血液の供給を受けるという特徴があります。
| 血管 | 特徴 |
|---|---|
| 肝動脈 | 心臓から送られる酸素に富んだ血液(動脈血) を肝臓へ供給する。 |
| 門脈 | 小腸・胃・大腸・脾臓などの消化器から集まった、 栄養素や代謝産物を含む静脈血を肝臓へ運ぶ。 |
- 肝臓へ流入する血液の
約75%は門脈由来であり、
吸収された栄養素は
肝臓で代謝・貯蔵された後、
全身へ送られます。

肝臓には、肝動脈から酸素に富んだ血液が、
門脈から栄養素を含む血液が流入する。
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肝区域
- 肝臓は、
機能的には血流や胆汁の流れに基づき、
8つの区域(S1〜S8)
に区分されます(Couinaud分類)。

(管理人)
解剖学的な右葉・左葉と、
機能的な右葉・左葉は一致しません。
- 機能的な左右葉の境界は、
カントリー線(Cantlie線)で、
胆嚢窩から下大静脈へ向かう線
として設定されます。 - 各区域は、
それぞれ独立した血管や胆管をもち、
肝切除や画像診断の基準として
広く用いられています。
| 区域 | 区分 |
|---|---|
| S1 | 尾状葉(独立した区域) |
| S2・S3 | 左葉外側区域 |
| S4 | 左葉内側区域 |
| S5・S8 | 右葉前区域 |
| S6・S7 | 右葉後区域 |

肝臓は、カントリー線(Cantlie線)を境界として
機能的な右葉・左葉に分けられ、
さらに8つの区域(S1〜S8)に区分される。
Leiden – Drawing Liver segments and vascularisation
– no labels, by Bas Blankevoort, LUMC, license: CC BY-NC-SA
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▶ 肝臓:血流|肝区域|機能
▶ 胆嚢:構造|機能
▶︎ 胆汁の成分と働き|腸肝循環
肝臓の機能
- 肝臓は、代謝・貯蔵・解毒・胆汁の産生など、
多くの重要な働きを担っています。 - 人体最大の代謝臓器であり、
栄養素の利用や有害物質の処理を行うことで、
体内環境を一定に保っています。
三大栄養素の代謝
① 糖質代謝

(管理人)
糖新生とは、糖以外の物質から
グルコースを合成することです。
代表的な材料には、
アミノ酸や乳酸、グリセロール
があります。
② タンパク質代謝
③ 脂質代謝

肝臓では、糖質・タンパク質・脂質の代謝が行われる。
糖質はグリコーゲンとして貯蔵され、
タンパク質はアルブミンなどの合成や尿素生成に利用される。
また、脂質では脂肪酸の合成・分解や、
コレステロール・胆汁酸の合成が行われる。
三大栄養素以外の代謝
① ビリルビン代謝
- 肝臓では、赤血球の分解によって生じた
間接ビリルビン(脂溶性)を
直接ビリルビン(水溶性)へ
変換(抱合)し、胆汁中へ排泄します。

(管理人)
抱合とは、
別の物質を結合させる化学反応
のことです。
ビリルビンでは
グルクロン酸が結合することで、
水に溶けやすくなり
排泄しやすくなります。
② 胆汁の産生・運搬
- 肝臓では、
胆汁酸・ビリルビン・コレステロール・リン脂質
などを含む胆汁を産生します。 - 産生された胆汁は、
胆管を通って胆嚢へ送られ、
一時的に貯蔵・濃縮されます。
※ 胆汁の成分や働き については、
この後詳しく解説します。
③ 栄養素の貯蔵
- 肝臓は、栄養素の貯蔵庫としても働きます。
④ 解毒作用
- 肝臓は、体内で生じた有害物質や
外部から取り込まれた物質を
代謝・解毒します。
⑤ その他の働き

肝臓は、ビリルビン代謝や胆汁の産生・運搬、栄養素の貯蔵、
有害物質の解毒に加え、ホルモンの不活性化、免疫機能、胎生期の造血など、
多彩な働きを担っている。
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▶ 肝臓:血流|肝区域|機能
▶ 胆嚢:構造|機能
▶︎ 胆汁の成分と働き|腸肝循環
胆嚢(Gallbladder)
- 胆嚢は、
肝臓の下面に付着する袋状の臓器です。 - 肝臓で産生された胆汁を
一時的に貯蔵・濃縮し、
食事の際に胆管を通って
十二指腸へ排出する働きを担います。

肝臓で産生された胆汁は、肝内胆管から肝管・胆嚢管を経て
胆嚢に貯蔵・濃縮される。食後には胆汁が総胆管を通って
大十二指腸乳頭(ファーター乳頭)から十二指腸へ排出される。
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胆嚢の構造
- 胆嚢は、
底部・体部・頸部の3つに区分されます。 - 頸部は胆嚢管へ続き、
総肝管と合流して総胆管となります。 - 総胆管は膵管と合流し、
大十二指腸乳頭(ファーター乳頭)から
十二指腸へ開口します。
胆管の十二指腸への開口部については
▶️ 十二指腸の構造 をチェック
胆嚢の機能
- 胆嚢の主な働きは、
胆汁の貯蔵・濃縮・排出です。
胆汁の貯蔵・濃縮
- 肝臓で産生された胆汁は、
胆管を通って胆嚢へ送られます。 - 胆嚢では水分や電解質が再吸収されるため、
胆汁は数倍に濃縮されます。
胆汁の排出
- 脂肪を含む食事を摂ると、十二指腸から
コレシストキニン(CCK)が分泌されます。 - CCKの作用により胆嚢は収縮し、
胆汁は胆嚢管 → 総胆管
→ 大十二指腸乳頭(ファーター乳頭)
を通って十二指腸へ排出されます。 - このとき、オッディ括約筋が弛緩することで
胆汁の流出が促進されます。
コレシストキニンのその他の作用は
▶️ 十二指腸の機能 をチェック
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▶ 肝臓:血流|肝区域|機能
▶ 胆嚢:構造|機能
▶︎ 胆汁の成分と働き|腸肝循環
胆汁の成分と働き
- 胆汁は肝臓で産生される消化液で、
脂質の消化・吸収を助ける働きがあります。 - 主な成分は
胆汁酸塩
- 胆汁酸塩は、
コレステロールから合成された胆汁酸に、
グリシンまたはタウリンが抱合し、
さらにNa⁺などと結合したものです。 - 主な働きは次の2つです。

(管理人)
胆汁には
消化酵素は含まれていないので、
脂肪を分解(消化)することは
できません。

胆汁酸塩は脂肪を乳化して膵リパーゼによる分解を助け、
脂質分解産物をミセルに取り込むことで小腸での吸収を促進する。
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- 乳化とは、
水と油のように混ざりにくい物質を、
小さな粒子として均一に分散させることです。 - 脂肪滴が細かくなることで
表面積が増え、
膵リパーゼが作用しやすくなります。
- ミセルとは、
胆汁酸塩などの両親媒性分子が
水中で形成する球状の集合体です。 - 脂質分解産物を包み込み、
小腸粘膜まで運ぶことで
脂質の吸収を助けます。

ミセルは両親媒性分子が水中で集合し、
親水基を外側、疎水基を内側に向けて形成される。
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胆汁色素
- 胆汁色素は、
ヘモグロビンの分解によって生じる色素です。 - 主な胆汁色素には、
ビリルビンやビリベルジンがあります。 - ビリルビンは腸内細菌によって代謝され、
大部分はステルコビリンとなって
便中へ排泄され、便の褐色の原因となります。 - また、
一部はウロビリンとなって尿中へ排泄され、
尿の黄色の原因となります。
腸肝循環
- 胆汁中の胆汁酸塩は、
十二指腸で脂質の消化・吸収を助けた後、
小腸末端(回腸)で再吸収されます。 - 再吸収された胆汁酸塩は、
門脈を通って再び肝臓へ戻り、
胆汁として再利用されます。 - このように、
物質が腸と肝臓の間を循環する仕組みを
腸肝循環(enterohepatic circulation)
といいます。
胆汁酸塩
- 胆汁酸塩の約95%は回腸で再吸収され、
繰り返し利用されます。 - 再吸収されなかった一部(約5%)は
大腸へ移行し、
腸内細菌によって抱合が外れて
胆汁酸となります。 - さらに一部は
二次胆汁酸(デオキシコール酸など)
へ変換され、再び吸収されて肝臓へ戻ります。
ビリルビン
- 一方、ビリルビンは胆汁酸塩とは異なり、
再利用されません。 - 胆汁中へ排泄されたビリルビンは、
腸内細菌によって
ウロビリノーゲンへ代謝されます。 - その大部分はステルコビリンとなって
便中へ排泄され、便の褐色の原因となります。 - 一部のウロビリノーゲンは再吸収され、
門脈を経て肝臓へ戻ります。 - また、一部は腎臓から尿中へ排泄され、
ウロビリンとなって
尿の黄色の原因となります。

胆汁酸塩は回腸で再吸収され、
門脈を経て肝臓へ戻り再利用される(腸肝循環)。
一方、ビリルビンは腸内細菌によって代謝され、
最終的に便や尿として排泄される
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▶ 肝臓:血流|肝区域|機能
▶ 胆嚢:構造|機能
▶︎ 胆汁の成分と働き|腸肝循環
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□ 特徴
・人体最大の実質臓器
・鎌状間膜によって
解剖学的な右葉・左葉に分けられる
□ 肝臓への血流
・肝動脈
→ 酸素に富んだ血液を供給
・門脈(約75%)
→ 栄養素や代謝産物を含む静脈血を供給
□ 肝区域
・機能的に8区域(S1〜S8)に区分される
・カントリー線によって
機能的な右葉・左葉に分けられる
・尾状葉(S1)は独立した区域
□ 糖質代謝
・グリコーゲンの合成・分解・貯蔵
・糖新生
□ タンパク質代謝
・タンパク質を合成
(アルブミン・血液凝固因子など)
□ 脂質代謝
・脂肪酸の合成・分解
・中性脂肪・リン脂質を合成
・コレステロール・胆汁酸を合成
□ ビリルビン代謝
・間接ビリルビン(脂溶性)
→ 直接ビリルビン(水溶性)
□ 胆汁
・胆汁成分を産生
・胆管を通して胆嚢へ運ぶ
□ 貯蔵
・脂溶性ビタミン(A・Dなど)・ビタミンB12
・鉄(フェリチン)
□ 解毒
・薬物・毒物・アルコール
・アンモニア → 尿素
□ その他
・ホルモンの不活性化
・免疫機能
・胎生期の造血機能
□ 胆嚢の構造
・底部・体部・頸部に区分される
・頸部は胆嚢管へ続く
・胆嚢管は総肝管と合流して総胆管となる
・総胆管は主膵管と合流し、
大十二指腸乳頭(ファーター乳頭)に開口
□ 胆嚢の機能
・肝臓で産生された胆汁を
一時的に貯留・濃縮する
・CCKの作用で胆嚢が収縮し、
胆汁を十二指腸へ排出する
□ 胆汁の成分
・胆汁酸塩
・胆汁色素
・リン脂質
・コレステロール
・電解質
□ 胆汁酸塩
・脂肪を乳化し、
膵リパーゼによる消化を助ける
・脂質分解産物とミセルを形成し、
小腸からの吸収を助ける
□ 胆汁色素
・ヘモグロビンの分解で生じる
・ビリルビン・ビリベルジンなど
□ 胆汁酸塩
・約95%が回腸で再吸収される
・門脈を経て肝臓へ戻り再利用される
□ ビリルビン
・腸内細菌によりウロビリノーゲンへ代謝
・ステルコビリンとして便中へ排泄
・一部はウロビリンとして尿中へ排泄
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▶ 肝臓:血流|肝区域|機能
▶ 胆嚢:構造|機能
▶︎ 胆汁の成分と働き|腸肝循環
※ 記事作成には正確を期しておりますが、
内容に誤りや改善点がございましたら、
お知らせいただけますと幸いです。
今後の教材作成の
参考にさせていただきます。
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▶️ 食道の構造と機能
▶️ 胃・十二指腸の構造と機能
▶️ 小腸・大腸の構造と機能
▶️ 栄養素の消化と吸収
▶️ 膵臓・腹膜の構造と機能(準備中)
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