【循環器】心臓の構造を図解で解説|心房・心室・心臓弁・冠状動脈まとめ

2章 人体構造・機能論

最初に問題を解きたい方はこちら👇

🔰 この記事について

この記事では、心臓の構造について、
図解を用いてわかりやすく解説しています。

心房・心室・心臓弁・心膜・冠状動脈 について、
国家試験や定期試験で頻出のポイントを
コンパクトに整理しました。

短時間で復習しやすいよう、
重要ポイントを中心にまとめています。

※ 5択クイズは別記事に掲載しています。

🖊️ この記事で学べる内容

以下の項目について、
重要ポイントをまとめています。

  • 心房・心室
  • 心臓弁
  • 心膜
  • 冠状動脈

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▶️ 心臓の働きと血液循環(準備中)

【循環器疾患】シリーズの参考記事👇

▶️ 循環器検査の基礎|心電図
▶️ 血圧の基礎

🩺 学習の進め方

本シリーズは
「5択クイズ編」+「要点解説編」 の2本立てです。

📌 おすすめの学習ステップ

  • まず クイズ で理解度チェック
  • 本記事で知識を整理
  • もう一度クイズに挑戦して知識を定着

🎯 こんな人におすすめ

  • 試験前に効率よく復習したい方
  • 重要ポイントを短時間で整理したい方
  • クイズに挑戦する前に基礎を固めたい方
  • 授業資料として活用できる内容を探している講師の方

🔍 要点をチェック|心臓の構造

  • 心臓は血液を全身へ送り出すポンプ
    として働く臓器です。
  • 心房・心室・弁・心膜などが連携することで、
    効率よく血液循環を維持しています。
講師<br>(管理人)
講師
(管理人)

まずは、心臓の基本的な構造
を整理しましょう!

心臓の基本的な機能は👇
▶︎ 心臓の働きと血液循環

重要ポイントだけ復習したい方はこちら👇

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▶︎ 心房と心室
▶︎ 心臓弁
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▶︎ 冠状動脈

心房と心室

  • 心臓の内部は、
    左右の心房心室からなる4つの部屋
    に分かれています。
  • 心房は血液を受け入れる部屋、
    心室は血液を送り出す部屋です。
心臓の構造図。右心房・右心室から肺動脈へ流れる静脈血と、左心房・左心室から大動脈へ流れる動脈血の経路を示した心臓解剖図。
図1:心臓の構造
心臓の内部構造と血流の経路を示した模式図。
静脈血(青)と動脈血(赤)の流れが矢印で表されています。
Created with BioRender.com

心房(atrium)

  • 心房は心臓の上部に位置し、
    静脈から流入した血液を受け入れる部屋です。

左心房

  • 左右の肺静脈から
    酸素を多く含む動脈血を受け入れます。

右心房

  • 上下の大静脈から
    全身の静脈血を受け入れます。

心室(ventricle)

  • 心室は、心臓の下部に位置し、
    動脈へ血液を送り出す部屋です。

左心室

  • 大動脈につながり、
    全身へ動脈血を送り出します。
  • 全身へ強い圧力で血液を送る必要があるため、
    最も厚い心筋壁を持ちます。

右心室

  • 肺動脈静脈血を送り出します。
  • 心臓の前面の大部分を占めるため、
    前から見た心臓では右心室が広く見えます。
講師<br>(管理人)
講師
(管理人)

酸素を多く含む血液を 動脈血
酸素が少ない血液を 静脈血 
と呼びます。

心臓の弁(heart valve)  

  • 心臓の弁は、
    血液の逆流を防ぐ一方向のドア
    の役割をしています。
  • 弁は血液の圧力変化に応じて自然に開閉し、
    筋肉のように自ら動くわけではありません。
講師<br>(管理人)
講師
(管理人)

心臓の弁は
「一方通行ドア」のようなもの。

「押すと開いて、引くと閉じる」構造
が、逆流防止に役立っています。

👇 正常な弁の動きについては、こちらの記事へ
▶️ 心弁膜症の基礎|正常な弁の動き

  • 心臓には4つの弁があり、
    房室弁動脈弁に分類されます。

房室弁(尖弁)

  • 房室弁は、
    心房と心室の間に位置する弁です。
  • 薄い弁尖は糸状の腱索によって
    乳頭筋につながっており、
    収縮時に弁が心房側へめくれ上がる
    のを防いでいます。
  • 拡張期に開く弁で、以下の2つがあります。
  • 僧帽弁(二尖弁):左心房と左心室の間
  • 三尖弁右心房と右心室の間

動脈弁(半月弁)

  • 動脈弁は、
    心室と動脈の間に位置する弁です。
  • 半月形ポケット状をしているため、
    半月弁(ポケット弁)とも呼ばれます。
  • 収縮期に開く弁で、以下の2つがあります。
  • 大動脈弁左心室と大動脈の間
  • 肺動脈弁右心室と肺動脈の間
  • 下図は心臓を上から見た断面図です。
  • 収縮期・拡張期で
    4つの弁がどのように開閉するか
    を示しています。
図2:心臓弁の構造(収縮期と拡張期)
心臓の弁(僧帽弁、三尖弁、大動脈弁、肺動脈弁)の位置と、
収縮期・拡張期における開閉の状態を示す図。
“Slagter – Drawing Valves of the heart during diastole and systole: superior view
– no labels” by Ron Slagter, license: CC BY-NC-SA
講師<br>(管理人)
講師
(管理人)

弁が狭くなったり(狭窄)、
しっかり閉じなくなる(逆流)と、
弁膜症が起こります。

弁膜症の基礎 を詳しく見る

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▶︎ 心房と心室
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心膜(pericardium) 

  • 心膜は、
    心臓を外側から包んで保護し、
    拍動による摩擦を和らげる膜構造です。
  • 大きく分けて、
    外層線維性心膜と、
    内層漿膜性心膜からなります。

線維性心膜

  • 丈夫な結合組織でできており、
    心臓を胸腔内に固定し、
    過度の拡張を防ぎます。

漿膜性心膜

  • 漿膜性心膜は二重構造をなし、
  • 外側:壁側心膜
  • 内側:臓側心膜(=心外膜)
    に分かれます。
  • 両者の間を心膜腔といい、
    少量の心膜液が存在しています。
  • この心膜液が潤滑油の役割を果たし、
    拍動による摩擦を軽減します。

  • なお、心臓の壁は内側から
    心内膜 → 心筋 → 心外膜(臓側心膜)」
    の順に構成されています。
  • 心内膜は血液と接する最も内側の膜です。
心膜の断面図。心内膜・心筋・臓側心膜(心外膜)・心膜腔・壁側心膜・線維性心膜の位置関係を示した心膜の構造イラスト。
図3:心膜の構造
心膜と心臓壁の層構造を示した断面図。
内側から順に心内膜、心筋、臓側心膜(心外膜)、壁側心膜、線維性心膜となります。
また、壁側心膜と臓側心膜(心外膜)の間を心膜腔といいます。
Created with BioRender.com
  • 壁側心膜と臓側心膜は連続しており、
    壁側心膜が折り返し
    心臓表面を覆う臓側心膜(心外膜)
    になります。
  • この構造は、「手と風船」
    で考えると理解しやすくなります。
  • 手 → 心臓
  • 風船の内側 → 臓側心膜(心外膜)
  • 風船の外側 → 壁側心膜
  • 手と風船の間 → 心膜腔
  • つまり、心臓は
    風船の中に手を押し込んだような状態
    です。
  • 二重膜の間に心膜液があることで、
    拍動時の摩擦が少なくなります。
心膜の模式図。拳を心臓、風船の内側を臓側心膜、外側を壁側心膜とし、心膜腔のイメージを示した解剖イラスト。
図:心膜のイメージ(風船モデル)
心膜の二重構造を風船に例えた図。心臓を手に見立て、
風船の内側を臓側心膜、外側を壁側心膜として示している。
“OpenStax AnatPhys fig.1.17 – Serous Membrane – English labels” by OpenStax,
license: CC BY. Source: Anatomy and Physiology,
 https://openstax.org/details/books/anatomy-and-physiology
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(管理人)

心膜に炎症が起こると
心膜炎になります。

炎症によって心膜液が増えると、
心臓が圧迫されることもあります。
心膜炎 を図解で確認する

冠(状)動脈(coronary artery)

  • 冠動脈は、
    心筋酸素と栄養を供給する血管です。
  • 大動脈起始部(大動脈弁の直上)から分岐し、
    心臓の表面を取り巻くように走行します。
  • 左右2本の冠動脈があり、
    心筋の各部位へ血流を供給しています。

左冠動脈(LCA)

  • 左冠動脈は、
    主に以下の2枝に分岐します。
  • 前下行枝(LAD)
     左室前壁や心室中隔前2/3を栄養
  • 回旋枝(LCX)
     左房や左室側壁を栄養

右冠動脈(RCA)

  • 右冠動脈は、
    主に右心系へ血流を供給します。
  • 右房・右室に加え、
    洞房結節房室結節へも血流を送ります。
  • 終枝の後下行枝(PDA)は、
    心室中隔後1/3を栄養します。
図5:冠状動脈の走行
大動脈基部から分岐する右冠動脈と左冠動脈、
その主要枝(左前下行枝、回旋枝、後下行枝)の走行を示す図。
Created with BioRender.com
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(管理人)

冠動脈は、心筋の生命線
ともいえる重要な動脈です。
閉塞すると、
虚血性心疾患の原因になります。
▶︎ 虚血性心疾患 を詳しく見る

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▶︎ 心房と心室
▶︎ 心臓弁
▶︎ 心膜
▶︎ 冠状動脈

📝 チェックリストで重要ポイントを一気に確認!

心房と心室

□ 心房静脈から血液を受け入れる部屋
 ・左心房:肺静脈から動脈血を受け取る
 ・右心房:上下大静脈から静脈血を受け取る

□ 心室動脈へ血液を送り出す部屋
 ・左心室:大動脈へ動脈血を送り出す
 ・右心室:肺動脈へ静脈血を送り出す

□ 心筋の厚さ左心室が最も厚い

心臓弁

□ 心臓弁:血液の逆流を防ぐ一方向のドア

□ 房室弁(尖弁)拡張期に開く
 ・僧帽弁(二尖弁):左心房―左心室
 ・三尖弁:右心房―右心室

□ 動脈弁(半月弁)収縮期に開く
 ・大動脈弁:左心室―大動脈
 ・肺動脈弁:右心室―肺動脈

心膜

□ 心膜:心臓を包み、保護する膜
 ・拍動時の摩擦を軽減する

□ 線維性心膜(外層)
 ・結合組織性の膜
 ・心臓を胸腔内に固定
 ・過度の拡張を防ぐ

□ 漿膜性心膜(内層)
 ・外側:壁側心膜
 ・内側:臓側心膜(=心外膜)

□ 心膜腔
 ・壁側心膜と臓側心膜の間
 ・少量の心膜液が存在
 ・拍動時の摩擦を軽減

□ 心臓壁(内→外)
 ・心内膜 → 心筋 → 心外膜

冠状動脈(冠動脈)

□ 冠動脈の機能
 ・心筋酸素と栄養を供給する

□ 冠動脈の構造
 ・大動脈起始部(大動脈弁直上)から分岐
 ・心臓表面を取り巻くように走行

□ 左冠動脈(LCA)
 → 前下行枝(LAD)
 → 回旋枝(LCX)

□ 右冠動脈(RCA)
 ・主に右心系を栄養
 ・洞房結節・房室結節にも血流を供給

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※ 記事作成には正確を期しておりますが、
 内容に誤りや改善点がございましたら、
 お知らせいただけますと幸いです。
 今後の教材作成の
 参考にさせていただきます。

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