【消化器】栄養素の消化と吸収|糖質・タンパク質・脂質を図解で解説

2章 人体構造・機能論

最初に問題を解きたい方はこちら👇

🔰 この記事について

  • 私たちが食事から摂取する栄養素のうち、
    エネルギー源となるものを三大栄養素といい、
    糖質・タンパク質・脂質が含まれます。
  • これらの栄養素は、
    そのままでは体内に吸収できません。
  • そのため、
    消化酵素によって小さな分子へ分解され、
    最終的に吸収可能な形となります。
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この記事では、
三大栄養素の種類
それぞれの消化・吸収
について解説します。

※ 5択クイズは 別記事 に掲載しています。

🖊️ この記事で学べる内容

以下の項目について、
重要ポイントをまとめています。

  • 糖質の種類
  • 糖質の消化
  • タンパク質の消化
  • 中性脂肪の構造
  • 中性脂肪の消化・吸収

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▶️ 胃・十二指腸の構造と機能
▶️ 小腸・大腸の構造と機能
▶️ 肝臓・胆嚢の構造と機能(準備中)
▶️ 膵臓・腹膜の構造と機能(準備中)

🩺 学習の進め方

本シリーズは
「5択クイズ編」+「要点解説編」 の2本立てです。

📌 おすすめの学習ステップ

  • まず クイズ で理解度チェック
  • 本記事で知識を整理
  • もう一度クイズに挑戦して知識を定着

🎯 こんな人におすすめ

  • 試験前に効率よく復習したい方
  • 重要ポイントを短時間で整理したい方
  • クイズに挑戦する前に基礎を固めたい方
  • 授業資料として活用できる内容を探している講師の方

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糖質の種類
糖質の消化
タンパク質の消化
中性脂肪の構造
中性脂肪の消化・吸収

糖質

糖質の種類

  • 糖質は、私たちの体にとって
    最も重要なエネルギー源です。
  • 糖質は構成する単糖の数によって、
    単糖類、二糖類、オリゴ糖、多糖類
    に分類されます。
糖質の分類の構成イメージを示した図。単糖類は単糖1個、二糖類は単糖2個、オリゴ糖は単糖2〜10個程度、多糖類は多数の単糖から構成されることを示す。
図1:糖質の分類
糖質は、構成する単糖の数により、
単糖類、二糖類、オリゴ糖、多糖類に分類される。

単糖類

  • 単糖類は糖質を構成する最小単位です。
  • 主な単糖には、
  • グルコース(ブドウ糖)
  • フルクトース(果糖)
  • ガラクトース
    などがあります。

二糖類

  • 二糖類は、単糖2分子が結合した糖です。
  • 代表的な二糖類には、
  • マルトース(麦芽糖)
  • スクロース(ショ糖)
  • ラクトース(乳糖)
    などがあります。
  • それぞれ、以下の単糖から構成されます👇
二糖類構成単糖
マルトースグルコースグルコース
スクロースグルコース+フルクトース
ラクトースグルコース+ガラクトース

オリゴ糖

  • オリゴ糖は、
    単糖が2〜10個程度結合した糖です。
  • 腸内細菌の栄養源となり、
    腸内環境を整える働きがあります。

多糖類

  • 多糖類は、多数の単糖が結合した糖です。
  • 代表的なものに、
  • デンプン
  • グリコーゲン
    があります。
  • デンプンとグリコーゲンは
    いずれもグルコースのみから構成される多糖類です。
  • デンプンは
    植物がエネルギーを貯蔵するための糖で、
    米や小麦、芋類などに多く含まれます。
  • 一方、グリコーゲンは
    動物がエネルギーを貯蔵するための糖で、
    主に肝臓骨格筋に存在します。
デンプンとグリコーゲンの構造比較を示した模式図。デンプンは分枝が少ない鎖状構造、グリコーゲンは分枝が非常に多い構造を示す。
図2:デンプンとグリコーゲンの違い
デンプンもグリコーゲンも多数のグルコースから構成されるが、
グリコーゲンの方が分岐が多いとい。
また、デンプンは植物に、グリコーゲンは動物に含まれる。

糖質の消化

  • 代表的な糖質であるデンプンは、
    グルコース(ブドウ糖)が多数結合した多糖類です。
  • 多糖類のままでは吸収できないため、
    消化酵素によって
    単糖であるグルコースまで分解されます。
  • 糖質の消化は、
    口腔から始まり、小腸で完了します。

口腔・小腸腔内

  • 口腔では、唾液アミラーゼ
    デンプンの分解を開始します。
  • その後、十二指腸ではアミラーゼが作用し、
    デンプンをデキストリン
    マルトース(二糖類)まで分解します。
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デキストリンは、
デンプンが途中まで
分解されたもの
です。

小腸刷子縁

  • マルトースは、小腸上皮細胞の
    刷子縁酵素(マルターゼ)によって
    加水分解され、グルコースになります。
  • 生成されたグルコースは、
    小腸絨毛の毛細血管へ吸収され、
    門脈を経て肝臓へ運ばれます。

小腸上皮細胞や刷子縁については、こちら👇
▶️ 小腸・大腸|小腸の内部構造

糖質の消化と吸収の模式図。デンプンは口腔内で唾液アミラーゼ、小腸内で膵アミラーゼによりデキストリンやマルトースへ分解される。マルトースは小腸刷子縁のマルターゼによってグルコースとなり、小腸絨毛の毛細血管から吸収され、門脈を経て肝臓へ運ばれる。
図3:糖質の消化
デンプンは唾液アミラーゼ・膵アミラーゼによってマルトースまで分解され、
さらに刷子縁酵素であるマルターゼによってグルコースとなり、小腸から吸収される。
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糖質の種類
糖質の消化
タンパク質の消化
中性脂肪の構造
中性脂肪の消化・吸収

タンパク質

  • タンパク質は、多数のアミノ酸
    ペプチド結合によって連なった高分子です。
  • 消化酵素によって
    徐々に短いペプチドへ分解され、
    最終的にアミノ酸となって
    小腸から吸収されます。

タンパク質の消化

  • タンパク質は、主に十二指腸
    小腸上皮細胞の刷子縁で消化されます。

胃(胃液)

  • 胃では、胃液に含まれるペプシンが働き、
    タンパク質をポリペプチドへ分解します。

ペプシンについては、こちら👇
▶️ 胃・十二指腸|胃液の成分と働き

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ポリペプチドは、
タンパク質が消化されてできる
途中段階のペプチドです。

十二指腸(膵液)

  • 十二指腸では、
    膵液に含まれる
    トリプシンキモトリプシンなどが作用し、
    ポリペプチドを
    さらに短いオリゴペプチドへ分解します。
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poly- は「多い」、
oligo- は「少ない」という意味です。

小腸刷子縁

  • 小腸上皮細胞の刷子縁に存在する
    ペプチダーゼによって、
    オリゴペプチドは最終的に
    アミノ酸まで分解されます。
  • 生成されたアミノ酸は、
    小腸絨毛の毛細血管へ吸収され、
    門脈を経て肝臓へ運ばれます。

小腸上皮細胞や刷子縁については、こちら👇
▶️ 小腸・大腸|小腸の内部構造

タンパク質の消化と吸収の模式図。胃ではペプシンがタンパク質をポリペプチドへ分解し、十二指腸ではトリプシン・キモトリプシンがオリゴペプチドへ分解する。小腸上皮細胞の刷子縁に存在するペプチダーゼによってアミノ酸となり、小腸絨毛の毛細血管から吸収され、門脈を経て肝臓へ運ばれる。
図4:タンパク質の消化
タンパク質は胃でペプシンによりポリペプチドへ、
十二指腸でトリプシン・キモトリプシンにより
オリゴペプチドへ分解される。
さらに小腸上皮細胞の刷子縁に存在するペプチダーゼによって
アミノ酸となり、小腸から吸収されて門脈を経て肝臓へ運ばれる。
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糖質とタンパク質は、
消化・吸収の流れがよく似ています

消化管で少しずつ小さく分解され、
最後は
小腸絨毛の毛細血管へ吸収されます。
一方、脂質
吸収の仕組みが大きく異なります

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糖質の種類
糖質の消化
タンパク質の消化
中性脂肪の構造
中性脂肪の消化・吸収

脂質

  • 脂質には、
  • 中性脂肪(トリグリセリド)
  • コレステロール
  • リン脂質
    などがあります。
  • このうち、食物中の脂質の大部分を占める
    のが中性脂肪です。
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(管理人)

コレステロールは
消化酵素による分解をほとんど受けずに
そのまま吸収されるため、

本記事では、
中性脂肪の消化・吸収を中心に解説します。

中性脂肪の構造

  • 中性脂肪とは、
    体内や食物中に最も多く存在する脂質で、
    トリグリセリド(トリアシルグリセロール)
    とも呼ばれます。
  • トリグリセリドは、
    1分子のグリセロール
    3分子の脂肪酸が結合した構造をしています。
中性脂肪(トリグリセリド)の構造を示す模式図。グリセロール1分子に、3分子の脂肪酸が結合した構造を示している。
図5:中性脂肪(トリグリセリド)の構造
中性脂肪(トリグリセリド)は、
1分子のグリセロールに3分子の脂肪酸が結合した構造をしている。

中性脂肪の消化・吸収

十二指腸

  • 十二指腸では、
    胆汁酸によって脂肪が乳化されます。
  • その後、膵液中の膵リパーゼが作用し、
    トリグリセリドを2-モノアシルグリセロール遊離脂肪酸に分解します。
トリグリセリド(中性脂肪)が十二指腸で膵リパーゼによって分解され、2-モノアシルグリセロールと遊離脂肪酸2分子になる過程を示した模式図。
図7:膵リパーゼによる中性脂肪の分解
トリグリセリド(中性脂肪)は、十二指腸で膵リパーゼの作用を受け、
2-モノアシルグリセロールと遊離脂肪酸2分子に分解される。

小腸

  • 生成された
    2-モノアシルグリセロールと遊離脂肪酸は、
    胆汁酸とともにミセルを形成し、
    小腸上皮細胞へ取り込まれます。
  • 小腸上皮細胞内では
    再びトリグリセリドに再合成され、
    キロミクロンとして
    中心乳び管(リンパ管)へ吸収されます。
  • キロミクロン(chylomicron:CM)は、
    小腸上皮細胞で再合成された中性脂肪
    全身へ運ぶためのリポタンパク質です。
  • 脂質は水に溶けにくいため、
    そのままでは血液中を移動できません。
  • そこで、タンパク質などと結合して
    キロミクロンを形成し、
    まず中心乳び管(リンパ管)
    吸収されます。
  • その後、リンパ液を経て静脈へ流入し、
    全身の組織へ運ばれます。

🔍 リポタンパク質とは?

  • リポタンパク質とは、
    水に溶けにくい脂質を血液中で運搬する
    ための粒子です。
  • 中心部には中性脂肪
    コレステロールなどの脂質を含み、
    その周囲をリン脂質アポタンパク質
    取り囲む球状の構造をしています。
  • キロミクロンは、
    小腸で吸収された脂質を全身へ運ぶ
    リポタンパク質の一つです。
脂質の吸収過程を示した模式図。2-モノアシルグリセロールと遊離脂肪酸は胆汁酸とともにミセルを形成し、小腸上皮細胞へ取り込まれる。細胞内でトリグリセリドに再合成され、キロミクロンとして中心乳び管(リンパ管)へ吸収される。
図8:脂質の吸収(ミセル形成とキロミクロン形成)
2-モノアシルグリセロールと遊離脂肪酸は、
胆汁酸とともにミセルを形成して小腸上皮細胞へ取り込まれる。
細胞内で再びトリグリセリドに再合成された後、
キロミクロンとして中心乳び管(リンパ管)へ吸収される。
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糖質の種類
糖質の消化
タンパク質の消化
中性脂肪の構造
中性脂肪の消化・吸収

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糖質の種類

□ 単糖類:最小単位
 ・グルコース(ブドウ糖)
 ・フルクトース(果糖)

□ 二糖類:単糖2分子
 ・マルトース(麦芽糖)
 ・スクロース(ショ糖)

□ オリゴ糖:単糖2〜10個程度が結合

□ 多糖類:多数の単糖
 ・デンプン:植物(米・小麦・イモ)
 ・グリコーゲン:動物(肝臓・骨格筋)

糖質の消化

□ 口腔内:唾液アミラーゼ
 ・デンプン
  デキストリンとマルトースに分解

□ 十二指腸:膵アミラーゼ
 ・デキストリンをマルトースに分解

□ 小腸刷子縁:マルターゼ
 ・マルトースをグルコースに分解
  → 絨毛内の毛細血管へ吸収

タンパク質の消化

□ 胃:ペプシン
 ・タンパク質をポリペプチドに分解

□ 十二指腸:トリプシン・キモトリプシン
 ・ポリペプチドをオリゴペプチドに分解

□ 小腸刷子縁:ペプチダーゼ
 ・オリゴペプチドをアミノ酸に分解
  → 絨毛内の毛細血管へ吸収

脂質

□ 中性脂肪(トリグリセリド)
 ・食物中の脂質の大部分を占める
 ・グリセロール(1分子)+脂肪酸(3分子)

□ 脂質の消化:膵リパーゼ(十二指腸)
 ・トリグリセリドを
  2-モノアシルグリセロール(2-MG)
  遊離脂肪酸に分解

□ 脂質の吸収
 ・胆汁酸とともにミセルを形成
  → 小腸上皮細胞へ取り込まれる
  → トリグリセリドに再合成
  → キロミクロンを形成
  → 中心乳び管(リンパ管)へ吸収

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 内容に誤りや改善点がございましたら、
 お知らせいただけますと幸いです。
 今後の教材作成の
 参考にさせていただきます。

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