【体液】体液の組成とpH|酸塩基平衡異常まで図解で解説

2章 人体構造・機能論

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🔰 この記事について

この記事では、体液の基礎知識 について、
図解を用いてわかりやすく解説しています。

体液の分布電解質組成から、
pH・酸塩基平衡異常まで、
国家試験や定期試験で頻出のポイントを
コンパクトに整理しました。

図を見ながら理解できるので、
体液やpHの基礎を学びたい方や、
試験前短時間で復習したい方におすすめです。

※ 5択クイズは 別記事 に掲載しています。

🖊️ この記事で学べる内容

以下の項目について、
重要ポイントをまとめています。

  • 体液とは?
  • 体液の電解質組成
  • 血漿と組織液の違い
  • pH(水素イオン指数)とは?
  • 酸塩基平衡異常

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5択クイズ記事(解答・解説付き)
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🩺 学習の進め方

本シリーズは
「5択クイズ編」+「要点解説編」 の2本立てです。

📌 おすすめの学習ステップ

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  • 本記事で知識を整理
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🎯 こんな人におすすめ

  • 体液やpHの基礎から学びたい方
  • pH・酸塩基平衡が苦手な方
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▶︎ 体液とは?
▶︎ 体液の電解質組成
▶︎ 血漿と組織液の違い
▶︎ pH(水素イオン指数)とは?
▶︎ 酸塩基平衡異常

体液 とは?

  • 体液とは、体内に存在する水分の総称です。
  • 成人では、体重の約60%を体液が占めています。
講師<br>(管理人)
講師
(管理人)

体重に占める体液の割合は、
加齢とともに減少します。
特に、加齢による筋肉量の減少などに伴い、
細胞内液が減少します。

  • 体液は、存在する場所によって
    細胞内液(ICF)細胞外液(ECF)に分けられます。
成人の体液の分布。体液は体重の約60%を占め、細胞内液約40%と細胞外液約20%に分かれる。細胞外液は血漿約5%と組織液約15%からなる。
図1:体液の分布
体液は、成人では体重の約60%を占め、
細胞内液(約40%)と細胞外液(約20%)に分けられる。
細胞外液(ECF)は、主に血漿(約5%)と組織液(間質液)(約15%)からなる。
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  • 細胞内液は体重の約40%
    細胞外液は約20%を占めます。
  • 細胞外液は、
    さらに血漿(約5%)と
    組織液(間質液)(約15%に分けられます。
講師<br>(管理人)
講師
(管理人)

組織液は、血管外にあり、
細胞の周囲を満たしている
細胞外液です。

体液の電解質組成

  • 体液には、
    ナトリウムイオン(Na⁺)やカリウムイオン(K⁺)など、
    さまざまな電解質(体液中でイオンとして存在する物質)
    が含まれています。
  • 細胞膜を境に、細胞外液と細胞内液では
    電解質の組成が大きく異なります
細胞外液と細胞内液の電解質組成の違い。細胞外液ではNa⁺が主要な陽イオンで、Cl⁻とHCO₃⁻が多い。細胞内液ではK⁺が主要な陽イオンで、リン酸イオンや陰性に荷電したタンパク質が多い。
図2:体液の電解質組成
細胞外液では、陽イオンはナトリウムイオン(Na⁺)、
陰イオンは塩化物イオン(Cl⁻)や重炭酸イオン(HCO₃⁻)が多い。
一方、細胞内液では、陽イオンはカリウムイオン(K⁺)、
陰イオンはリン酸イオンや陰性に荷電したタンパク質が多い。
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  • 細胞外液では、
    陽イオンはNa⁺(ナトリウムイオン)が最も多く、
    陰イオンはCl⁻(塩化物イオン)や
    HCO₃⁻(重炭酸イオン)が多く含まれます。
  • 細胞内液では、
    陽イオンはK⁺(カリウムイオン)が最も多く、
    陰イオンはリン酸イオン
    陰性に荷電したタンパク質などが多く含まれます。
  • このような細胞内外のイオン濃度の違いは、
    イオンチャネルトランスポーターなどの
    細胞膜タンパク質の働きによって保たれています。

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▶️ 細胞の基礎知識|細胞膜の構造と機能

血漿と組織液の違い

  • 血漿と組織液は、
    どちらも細胞外液に分類されます。
  • 両者は毛細血管壁を隔てて存在し、
    水やイオンなどの移動が行われています。
血漿と組織液の違い。水やNa⁺、Cl⁻、HCO₃⁻などのイオンは毛細血管壁を通過しやすく、血漿と組織液のイオン濃度はほぼ等しい。一方、アルブミンなどの血漿タンパク質は毛細血管壁を通過しにくく、血漿は組織液よりタンパク質濃度が高い。
図3:血漿と組織液の違い
水やイオンは毛細血管壁を通過しやすいため、
血漿と組織液のイオン濃度はほぼ等しい。
一方、アルブミンなどの血漿タンパク質は毛細血管壁を通過しにくいため、
血漿は組織液よりタンパク質濃度が高い。
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  • 水やNa⁺、Cl⁻、HCO₃⁻などのイオン
    毛細血管壁を通過しやすいため、
    血漿と組織液のイオン濃度はほぼ等しくなります。
  • 一方、アルブミンなどの血漿タンパク質
    毛細血管壁を通過しにくいため、
    血漿は組織液よりもタンパク質濃度が高くなります。
講師<br>(管理人)
講師
(管理人)

この血漿タンパク質の濃度差は、
血管内に水分を保つ働き
にも関係しています。

👇 血漿タンパク質と膠質浸透圧についてはこちら
▶️ 血液の成分と働き|膠質浸透圧

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▶︎ 体液の電解質組成
▶︎ 血漿と組織液の違い
▶︎ pH(水素イオン指数)とは?
▶︎ 酸塩基平衡異常

pH(水素イオン指数)とは?

  • pH(水素イオン指数)は、
    物質の酸性・アルカリ性の程度を表す指標です。
  • pHは水素イオン濃度(H⁺濃度)をもとに表され、
    一般的に 0〜14 の範囲で示されます。
  • pHが小さいほど水素イオン濃度は高く
    酸性が強くなります。
  • 反対に、pHが大きいほど水素イオン濃度は低く
    アルカリ性が強くなります。
pHと水素イオン濃度の関係。pHが小さいほどH⁺濃度が高く酸性が強い。pH 7は中性で、pHが大きいほどH⁺濃度が低くアルカリ性が強い。
図4:pHと水素イオン濃度の関係
pHが小さいほど水素イオン(H⁺)濃度が高く、酸性が強くなる。
反対に、pHが大きいほどH⁺濃度が低く、アルカリ性が強くなる。
pH 7は中性を示す。
講師<br>(管理人)
講師
(管理人)

酸性・アルカリ性が苦手な人は、
まず「H⁺が増える → 酸性が強くなる」
と覚えておきましょう。

酸塩基平衡異常

  • 私たちの体では、
    血液のpHが大きく変化しないように
    調節されています。
  • 動脈血のpHは、
    通常 7.35〜7.45 の範囲に保たれています。
  • 体液を酸性側に傾ける変化(過程)
    アシドーシス
    アルカリ性側に傾ける変化(過程)
    アルカローシスといいます。
  • 実際に動脈血のpHが
    7.35未満になった状態をアシデミア(酸血症)
    7.45を超えた状態をアルカレミア(アルカリ血症)
    といいます。
動脈血pHの正常範囲とアシデミア・アルカレミアの関係。正常範囲は7.35〜7.45で、7.35未満はアシデミア、7.45を超えるとアルカレミアとなる。
図5:動脈血のpHとアシデミア・アルカレミア
動脈血のpHは通常7.35〜7.45に保たれている。
pHが7.35未満の状態をアシデミア(酸血症)、
7.45を超えた状態をアルカレミア(アルカリ血症)という。
講師<br>(管理人)
講師
(管理人)

アシドーシス=アシデミアではない
ことに注意しましょう。
アシドーシス
血液を酸性側へ傾ける過程
アシデミア
実際に血液のpHが低下した状態です。

「-osis」= 過程・病的な状態

  • acidosis(アシドーシス)
  • alkalosis(アルカローシス)
    → pHを酸性側・アルカリ性側へ変化させる過程

「-emia」= 血液の状態

  • acidemia(アシデミア)
  • alkalemia(アルカレミア)
    → 実際の血液pHの状態
  • 酸塩基平衡異常は、
    原因によって呼吸性代謝性に分けられます。
  • 呼吸性
    呼吸によるCO₂(二酸化炭素)の排出が関係する
  • 代謝性
    体内のHCO₃⁻(重炭酸イオン)の増減が関係する
講師<br>(管理人)
講師
(管理人)

HCO₃⁻(重炭酸イオン)は、
体内の酸を中和し、酸塩基平衡を保つ
重要な働きを持っています。

  • さらに、それぞれに
    アシドーシスとアルカローシスがあるため、
    酸塩基平衡異常は大きく4種類に分類されます。
種類基本的な変化代表例
呼吸性アシドーシスCO₂が増加低換気など
呼吸性アルカローシスCO₂が減少過換気など
代謝性アシドーシスHCO₃⁻の減少、酸の増加下痢ケトアシドーシスなど
代謝性アルカローシスHCO₃⁻の増加、酸の喪失嘔吐(胃酸の喪失)など
ポイント
  • CO₂ ↑ → 酸性側へ
  • CO₂ ↓ → アルカリ性側へ
  • HCO₃⁻ ↓ → 酸性側
  • HCO₃⁻ ↑ → アルカリ性側へ
  • ケトアシドーシスとは、
    ケトン体が体内に過剰に蓄積することで、
    体液が酸性側に傾く代謝性アシドーシス
    の一種です。
  • ケトン体は、脂肪酸の分解が亢進したときに
    肝臓で産生される物質で、
    アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸、アセトン
    の3種類があります。
  • このうち、
    アセト酢酸β-ヒドロキシ酪酸酸性物質であり、
    体内に過剰に蓄積するとpHを低下させます。
  • 代表的なものに、
    インスリンが著しく不足した糖尿病でみられる
    糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)があります。

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体液

□ 体液とは
 ・体内に存在する水分の総称
 ・成人:体重の約60%
 ・細胞外液細胞内液に分けられる

□ 細胞外液(体重の約20%
 ・血漿:約5%
 ・組織液:約15%
 ・タンパク質濃度:血漿 組織液
 ・イオン濃度:血漿 組織液
 ・多い陽イオン:Na⁺
 ・多い陰イオン:Cl⁻、HCO₃⁻

□ 細胞内液(体重の約40%
 ・多い陽イオン:K⁺
 ・多い陰イオン:リン酸イオン
         
陰性に荷電したタンパク質

pH

□ pH(水素イオン指数)
 ・酸性・アルカリ性の程度を表す指標
 ・H⁺濃度 ↑ → pH ↓ → 酸性側
 ・H⁺濃度 ↓ → pH ↑ → アルカリ性側

□ 動脈血のpH
 ・正常範囲:7.35〜7.45
 ・pH < 7.35:アシデミア(酸血症)
 ・pH > 7.45:アルカレミア(アルカリ血症)

□ アシドーシス・アルカローシス
 ・アシドーシス:酸性へ傾ける過程
 ・アルカローシス:アルカリ性側へ傾ける過程
 ※アシドーシス ≠ アシデミア

□ 酸塩基平衡異常の4分類
 ・呼吸性アシドーシス:CO₂ ↑
 ・呼吸性アルカローシス:CO₂ ↓
 ・代謝性アシドーシス:HCO₃⁻ ↓/酸 ↑
 ・代謝性アルカローシス:HCO₃⁻ ↑/酸 ↓

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※ 記事作成には正確を期しておりますが、
 内容に誤りや改善点がございましたら、
 お知らせいただけますと幸いです。
 今後の教材作成の
 参考にさせていただきます。

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