【体液】血液の成分と働き|血球・血漿タンパク・膠質浸透圧を図解で解説

2章 人体構造・機能論

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🔰 この記事について

この記事では、血液の成分とその働き について、
図解を用いてわかりやすく解説しています。

血液の構成血漿と血清の違いから、
血球の働き、血漿タンパク質、膠質浸透圧まで、
国家試験や定期試験で押さえておきたいポイントを
コンパクトに整理しました。

短時間で復習しやすいよう、
重要ポイントを中心にまとめています。

※ 5択クイズは 別記事 に掲載しています。

🖊️ この記事で学べる内容

以下の項目について、
重要ポイントをまとめています。

  • 血液の成分と構成
  • 血漿と血清の違い
  • 血球の種類と働き
  • 血漿タンパク質の種類と働き
  • 膠質浸透圧とアルブミン・浮腫の関係

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▶︎ 血液の成分と構成
▶︎ 血球の種類と働き
▶︎ 血漿タンパクの種類と働き
▶︎ 膠質浸透圧とアルブミン

血液の成分と構成

  • 血液は、血管内を循環する体液です。
  • 酸素や栄養素などを全身に運ぶほか、
    老廃物の回収や体温の調節など、
    体内環境を一定に保つために
    重要な役割を担っています。
  • 血液は、
    液体成分である血漿(約55%)と、
    細胞成分である血球(約45%)
    から構成されています。
  • 血液量は、
    成人では体重の約1/13(約8%)を占めます。
血液の成分と構成。血液は血漿約55%と血球約45%からなり、血漿には水分、タンパク質、電解質、栄養素などが、血球には赤血球、白血球、血小板が含まれる。
図1:血液の成分と構成
血液は、血漿(約55%)と血球(約45%)から構成される。
血漿の大部分は水分で、血球には赤血球・白血球・血小板が含まれる。
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血漿

  • 血漿は血液の液体成分で、
    細胞外液の一部にあたります。
  • 血漿の約91〜92%は水分で、
    その他に次のような成分が含まれています。
  • 血漿タンパク質
  • 電解質(Na⁺、Cl⁻ など)
  • 栄養素(グルコース、アミノ酸、脂質など)
  • 老廃物(尿素、クレアチニンなど)
  • ホルモン、ガスなど
  • 血液に抗凝固剤を加えて遠心分離すると、
    液体成分である血漿と、
    細胞成分である血球に分けられます。
  • 血漿には、
    フィブリノーゲンなどの凝固因子
    が含まれています。
  • 一方、抗凝固剤を加えずに
    血液を自然凝固させてから遠心分離すると、
    血清血餅に分けられます。
  • このとき得られる液体成分が血清です。
  • 血清には、血液凝固の過程で
    フィブリノーゲンがフィブリンへと
    変化して消費されるため、
    フィブリノーゲンがほとんど含まれません
血漿と血清の違い。抗凝固剤を加えて遠心分離すると血漿と血球に分かれ、自然凝固後に遠心分離すると血清と血餅に分かれる。
図2:血漿と血清の違い
抗凝固剤を加えた血液を遠心分離すると血漿と血球に分かれる。
一方、血液を凝固させてから遠心分離すると血清と血餅に分かれ、
血清にはフィブリノーゲンがほとんど含まれない。
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血球

  • 血球は血液の細胞成分で、
    主に赤血球・白血球・血小板の3つ
    から構成されています。
  • それぞれ
    酸素の運搬、生体防御、止血などの
    重要な役割を担っています。

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▶︎ 血液の成分と構成
▶︎ 血球の種類と働き
▶︎ 血漿タンパクの種類と働き
▶︎ 膠質浸透圧とアルブミン

血球の種類と働き

赤血球

  • 赤血球は、
    中央がくぼんだ両凹円盤状の形
    をしています。
  • 成熟した赤血球には核がなく
    内部には赤色の色素タンパク質である
    ヘモグロビン(Hb)が多く含まれています。
  • ヘモグロビンは酸素と結合する性質をもち、
    赤血球は主に肺から全身の組織へ
    酸素を運搬する役割を担っています。

白血球

  • 白血球は、主に
    好中球・好酸球・好塩基球・リンパ球・単球
    に分けられます。
  • 白血球は、
    病原体の排除や免疫反応などに関与し、
    体を感染などから守る生体防御
    の役割を担っています。
  • それぞれの白血球は異なる働きをもち、
    互いに連携して生体を守っています。

血小板

  • 血小板は、
    骨髄にある巨核球から生じる細胞断片です。
  • 血管が損傷すると、
    血小板は損傷部位に粘着・凝集して
    血小板血栓を形成し、
    出血を止める働きをします。
  • このように、
    血小板は止血に重要な役割を担っています。
赤血球・白血球・血小板の特徴と主な働きを示した図。赤血球は核をもたずヘモグロビンを含み、酸素を運搬する。白血球には好中球・好酸球・好塩基球・単球・リンパ球などがあり、生体防御に関与する。血小板は巨核球の細胞質から生じる断片で、血小板血栓を形成して止血に関与する。
図3:血球の種類と主な機能
血球には、赤血球、白血球、血小板の3種類がある。
それぞれ、酸素の運搬、生体防御、止血の機能を持つ
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▶︎ 血漿タンパクの種類と働き
▶︎ 膠質浸透圧とアルブミン

血漿タンパク質の種類と働き

  • 血漿には、
    アルブミングロブリンフィブリノーゲン
    などのタンパク質が含まれています。
  • これらを総称して血漿タンパク質といい、
    物質の運搬や生体防御、血液凝固、
    膠質浸透圧の維持など、
    さまざまな役割を担っています。

アルブミン

  • 肝臓で合成され、
    血漿タンパク質の中で最も多く
    約60%を占めます。
  • 膠質浸透圧の維持や、
    脂肪酸・ホルモン・薬物などの物質の運搬
    酸塩基平衡の維持などに関与しています。

グロブリン

  • α・β・γグロブリンなどに分けられます。
  • α・βグロブリンには
    物質の運搬などに関わるタンパク質が含まれ、
    γグロブリンには
    免疫グロブリン(抗体)が含まれ、
    生体防御に関与します。

フィブリノーゲン

  • 肝臓で合成される凝固因子の1つです。
  • 血液凝固の際に
    トロンビンの作用によって
    フィブリンに変化し、
    血餅の形成に関与します。
図4:主な血漿タンパク質の種類と働き
血漿タンパク質には、
アルブミン、グロブリン、フィブリノーゲンなどがあり、
それぞれ膠質浸透圧の維持や物質の運搬、免疫、血液凝固
などに関与する。
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▶︎ 血漿タンパクの種類と働き
▶︎ 膠質浸透圧とアルブミン

膠質浸透圧とアルブミン

膠質浸透圧とは?

  • 膠質浸透圧とは、
    血漿タンパク質によって生じる浸透圧で、
    主にアルブミンによって生じます。
  • アルブミンは分子量の大きいタンパク質で、
    通常、毛細血管壁を自由に通過できないため、
    血管内に多く存在しています。
  • このため、アルブミンは
    血管内に水分を保持する方向に働き
    血管内外の水分バランスを保つうえで
    重要な役割を担っています。
講師<br>(管理人)
講師
(管理人)

膠質浸透圧は、
「アルブミンが血管内に
 水を引き寄せる力」
と考えるとわかりやすいです。

毛細血管内のアルブミンによって生じる膠質浸透圧を示した図。アルブミンは毛細血管壁を自由に通過しにくく、膠質浸透圧によって水分を血管内に保持する方向に働く。
図5:アルブミンと膠質浸透圧
アルブミンは毛細血管壁を自由に通過しにくく、
血管内に水分を保持する方向に働く。
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低アルブミン血症と浮腫

  • アルブミンは主に肝臓で合成されるため、
    肝硬変などでアルブミンの合成が低下すると、
    血清アルブミン濃度が低下します。
  • また、腎疾患などによって
    アルブミンが尿中へ多量に失われる場合にも、
    血清アルブミン濃度が低下します。
  • 血清アルブミン濃度が低下すると、
    血漿膠質浸透圧が低下し、
    血管内に水分を保持する力が弱くなります。
  • その結果、
    血管外(間質)に水分が貯留しやすくなり、
    浮腫(むくみ)を生じます。
肝硬変などによるアルブミン合成低下や、腎疾患などによる尿中へのアルブミン流出によって低アルブミン血症となり、血漿膠質浸透圧が低下して血管外に水分が貯留し、浮腫を生じるしくみを示した図。
図6:低アルブミン血症によって浮腫が生じるしくみ
肝硬変などによるアルブミン合成の低下や、
腎疾患などによる尿中への流出によって低アルブミン血症になると、
血漿膠質浸透圧が低下し、血管外に水分が貯留しやすくなる。
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血液の成分と構成

□ 血液の構成
 ・血液量:体重の約1/13(約8%)
 ・血漿:約55%(液体成分)
 ・血球:約45%(細胞成分)

□ 血漿の成分
 ・水分:約91〜92%
 ・血漿タンパク質:約7〜8%
 ・電解質(Na⁺・Cl⁻など)
 ・栄養素(グルコース・アミノ酸・脂質など)
 ・その他:老廃物・ホルモン・ガスなど

血漿と血清の違い

□ 血漿
 ・血液に抗凝固薬を加え遠心分離したときに
  得られる上層の液体成分
 ・フィブリノーゲンなどの凝固因子を含む

□ 血清
 ・血液を自然凝固させ、遠心分離したときに
  得られる上層の液体成分
 ・フィブリノーゲンをほとんど含まない

血球の種類と働き

□ 赤血球
 ・両凹円盤状で、成熟すると核をもたない
 ・ヘモグロビン(Hb)を多く含む
 ・主な働き:酸素の運搬

□ 白血球
 ・好中球・好酸球・好塩基球・
  リンパ球・単球に分類される
 ・主な働き:生体防御(免疫

□ 血小板
 ・巨核球から生じる細胞断片
 ・主な働き:止血

血漿タンパクの種類と働き

□ アルブミン
 ・血漿タンパク質の約60%を占める(最多
 ・肝臓で合成される
 ・膠質浸透圧の維持・物質の運搬
  酸塩基平衡の維持に関与

□ グロブリン
 ・α・β・γグロブリンに分類される
 ・γグロブリンには、
  免疫グロブリン(抗体)が含まれる

□ フィブリノーゲン
 ・肝臓で合成される血液凝固因子
 ・トロンビンの作用により
  フィブリンに変化し、血餅形成に関与

膠質浸透圧とアルブミン

□ 膠質浸透圧とは
 ・血漿タンパク質(主にアルブミン
  によって生じる浸透圧
 ・アルブミンは毛細血管壁を通過しにくく、
  水分を血管内に保持する方向に働く

□ 低アルブミン血症と浮腫
 ・肝硬変など:アルブミン合成 ↓
 ・腎疾患など:アルブミンの尿中喪失
  → 血清アルブミン濃度
  → 血漿膠質浸透圧
  → 血管外(間質)に水分が貯留
  → 浮腫(むくみ)

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※ 記事作成には正確を期しておりますが、
 内容に誤りや改善点がございましたら、
 お知らせいただけますと幸いです。
 今後の教材作成の
 参考にさせていただきます。

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