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🔰 この記事について
この記事では、
月経周期のしくみと受精・妊娠成立までの流れ
について、
図解を用いてわかりやすく解説しています。
月経周期に伴う卵巣と子宮内膜の変化を中心に、
について整理します。
国家試験や定期試験で押さえておきたい
月経周期と受精・妊娠の基礎知識を、
図とチェックリストで効率よく復習できる記事
です。
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5択クイズ記事(解答・解説付き)
▶️ 男性・女性生殖器の構造・機能と月経周期
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▶️ 男性生殖器の構造と機能
▶️ 女性生殖器の構造
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🩺 学習の進め方
本シリーズは、
「5択クイズ編」+「要点解説編」の2本立てです。
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▶︎ 月経周期
▷ 卵巣周期
▷ 子宮周期
▷ 基礎体温の変化
▷ 卵巣周期と子宮周期の対応
▶︎ 月経周期とホルモン
▷ 主なホルモン
▷ 排卵を引き起こすLHサージ
▶︎ 受精と妊娠
▷ 受精
▷ 卵割と着床
▷ 妊娠成立後のホルモン変化
月経周期
- 月経周期とは、
月経開始日から次の月経開始前日までの期間
をいいます。

(管理人)
月経周期は、約28日を1周期とする
のが代表的ですが、
実際の周期には個人差があります。
- 月経周期は、
卵巣で起こる周期と子宮内膜で起こる周期
から構成されます。

(管理人)
教科書によっては、
卵巣周期と子宮内膜の周期的変化を
まとめて「性周期」と呼び、
子宮内膜の変化のみを「月経周期」
と呼ぶ場合もあります。
※ 以下では、28日周期を例に説明します。
卵巣周期
- 卵巣周期とは、
卵胞の発育、排卵、黄体形成など、
卵巣で起こる周期的な変化です。 - 卵胞期 → 排卵期 → 黄体期 の順に進行します。
① 卵胞期(約1〜13日目)
- 卵巣内の卵胞が発育・成熟する時期です。
- 下垂体前葉から分泌される
FSH(卵胞刺激ホルモン) の作用により、
卵胞の発育が促進されます。 - 発育中の卵胞からは
エストロゲン(卵胞ホルモン)
が分泌されます。 - 通常、複数の卵胞のうち
1つが主席卵胞として発育し、
排卵直前には成熟卵胞(グラーフ卵胞)
となります。
② 排卵期(約14日目)
- 排卵直前には、
エストロゲンの血中濃度が高くなります。 - その作用により、
下垂体前葉からの LH(黄体形成ホルモン) が
一過性に急増します(→ LHサージ )。 - LHサージをきっかけに成熟卵胞が破れ、
二次卵母細胞が卵巣から放出されます
(→ 排卵 )。
③ 黄体期(約15〜28日目)
- 排卵後、卵胞の残った部分は
黄体 に変化します。 - 黄体からは、主に
プロゲステロン(黄体ホルモン) が分泌され、
エストロゲンも分泌されます。 - 妊娠が成立しなければ、
黄体は排卵後約14日で退縮し、
最終的に白体となります。 - 黄体が退縮すると、
プロゲステロンとエストロゲンの分泌が
減少します。

卵巣周期は卵胞期、排卵、黄体期に分けられ、
FSH・LHの分泌変化に伴って卵胞の発育、排卵、黄体形成が起こる。
また、卵巣から分泌されるエストロゲンとプロゲステロンも
周期的に変動する。
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- 卵胞期の長さは
個人差や周期による変動が比較的大きい
のが特徴です。 - 一方、黄体期は比較的一定しており、
一般に約14日です。 - そのため、
月経周期の長さが異なっていても、
排卵は次の月経開始の約14日前に起こる
ことが多いとされています。
※ 必ず14日前に排卵するわけではありません。
👉 卵胞の分類や発育段階については、
女性生殖器の構造の記事で解説しています。
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▶︎ 月経周期
▷ 卵巣周期
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子宮周期
- 子宮周期とは、
月経周期に伴う 子宮内膜の変化 をいいます。 - 月経期 → 増殖期 → 分泌期 の順に進行します。
① 月経期(約1〜5日目)
- 前の周期で妊娠が成立しなかった場合、
黄体が退縮し、
プロゲステロンとエストロゲンの分泌が
減少します。 - その結果、
子宮内膜の機能層が剥がれ落ち、
血液とともに体外へ排出されます(→ 月経 )。 - 月経時にも基底層は残り、
その後の子宮内膜の再生に関わります。
② 増殖期(約6〜14日目)
- 月経期から子宮内膜の再生が始まり、
月経後は、残存した基底層から
子宮内膜がさらに増殖して厚くなります。 - この変化を促進するのは、
主に発育中の卵胞から分泌される
エストロゲン です。 - 排卵に向けて、子宮内膜が増殖していきます。
③ 分泌期(約15〜28日目)
- 排卵後、黄体から分泌される
プロゲステロン の作用によって、
子宮内膜は分泌期に移行します。 - 子宮内膜の腺が発達し、
グリコーゲンなどを含む分泌物が増加します。 - 血管も発達し、
胚盤胞が着床するのに適した環境が
つくられます。
👉 子宮内膜の機能層・基底層については、
女性生殖器の構造の記事で解説しています。
基礎体温の変化
- 月経周期に伴い、
基礎体温は 低温期 と 高温期 に分かれます。 - 排卵前の卵胞期は低温期に相当します。
- 排卵後の黄体期には、
プロゲステロンの作用によって
基礎体温が約0.3〜0.5℃上昇し、
高温期となります。 - 妊娠が成立しない場合は、
黄体の退縮に伴ってプロゲステロンが減少し、
基礎体温も低下します。

子宮周期は月経期、増殖期、分泌期に分けられ、
エストロゲンとプロゲステロンの分泌変化に伴って
子宮内膜が周期的に変化する。
また、排卵後にはプロゲステロンの作用によって基礎体温が上昇する。
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卵巣周期と子宮周期の対応
- 卵巣周期と子宮周期は、
別々に進行するのではなく、
ホルモンの作用によって連動しています。 - 卵胞期には主にエストロゲンが、
黄体期には主にプロゲステロンが
子宮内膜に作用します。
| 卵巣周期 | 子宮周期 | 主な変化 |
|---|---|---|
| 卵胞期 | 月経期・増殖期 | 月経後、エストロゲンによって 子宮内膜が増殖 |
| 排卵 | 増殖期の終わり頃 | LHサージによって排卵が起こる |
| 黄体期 | 分泌期 | プロゲステロンによって 子宮内膜の分泌機能が高まる |

(管理人)
卵胞期は、
子宮周期の月経期と増殖期
にまたがります。
一方、黄体期は、
子宮周期の分泌期にほぼ対応します。

月経周期では、
FSH・LH、エストロゲン・プロゲステロンの分泌変化に伴い、
卵胞の発育・排卵・黄体形成と子宮内膜の変化が周期的に起こる。
また、排卵後にはプロゲステロンの作用によって基礎体温が上昇する。
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▶︎ 月経周期
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▷ 基礎体温の変化
▷ 卵巣周期と子宮周期の対応
▶︎ 月経周期とホルモン
▷ 主なホルモン
▷ 排卵を引き起こすLHサージ
▶︎ 受精と妊娠
▷ 受精
▷ 卵割と着床
▷ 妊娠成立後のホルモン変化
月経周期とホルモン
- 月経周期は、
視床下部・下垂体前葉・卵巣から分泌される
ホルモンによって調節されています。 - 視床下部から分泌される
GnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン) が
下垂体前葉に作用し、
FSHとLHの分泌を促進します。 - FSHとLHは卵巣に作用し、
卵胞の発育、排卵、黄体形成などを
調節します。
月経周期に関与する主なホルモン
| ホルモン | 主な分泌部位 | 月経周期における主な作用 |
|---|---|---|
| FSH (卵胞刺激ホルモン) | 下垂体前葉 | 卵胞の発育を促進 |
| LH (黄体形成ホルモン) | 下垂体前葉 | 排卵を誘発し、 黄体形成を促進 |
| エストロゲン (卵胞ホルモン) | 主に 発育中の卵胞 | 子宮内膜の増殖を促進 |
| プロゲステロン (黄体ホルモン) | 主に黄体 | 子宮内膜を分泌期に変化させ、 基礎体温を上昇 |
🔍 各ホルモンの詳細はこちら
▶️ GnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)
▶️ ゴナドトロピン(FSH・LH)
▶️ エストロゲン・プロゲステロン
排卵を引き起こすLHサージ

(管理人)
月経周期の中でも特に重要なのが、
排卵直前のホルモン変化です。
- 通常、
エストロゲンは視床下部や下垂体に作用して、
性腺刺激ホルモンの分泌を抑制します。
(→ ネガティブ・フィードバック) - しかし、排卵直前にエストロゲンの高い濃度が
一定時間維持されると、その作用が変化し、
LHの大量分泌(LHサージ)を引き起こします。
(→ ポジティブ・フィードバック )

エストロゲンは通常、視床下部・下垂体前葉に対して
負のフィードバックを行い、性腺刺激ホルモンの分泌を抑制する。
一方、排卵直前には高濃度のエストロゲンが持続することで
正のフィードバックが起こり、LHサージによって排卵が誘発される。
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- FSHの作用により卵胞が発育する
- 発育した卵胞から
エストロゲンが分泌される - エストロゲンの高濃度が持続する
- ポジティブ・フィードバックによって
LHサージ が起こる - LHサージをきっかけに 排卵 が起こる

(管理人)
排卵前には
FSHも一過性に増加しますが、
LHの増加が特に顕著です。
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▶︎ 受精と妊娠
▷ 受精
▷ 卵割と着床
▷ 妊娠成立後のホルモン変化
受精と妊娠
- 排卵された卵子が精子と出会い、
受精すると、受精卵が形成されます。 - 受精卵は
細胞分裂を繰り返しながら子宮へ移動し、
子宮内膜に着床します。
受精
- 受精とは、卵子と精子が融合し、
受精卵が形成されることです。 - 受精は、主に卵管膨大部で起こります。
👉 卵管の構造については、
女性生殖器の構造の記事で解説しています。
- 排卵時に卵巣から放出されるのは、
厳密には二次卵母細胞です。 - 二次卵母細胞は、
減数分裂の途中で停止していますが、
精子が侵入すると第二減数分裂を完了し、
卵子となります。 - その後、
精子と卵子に由来する遺伝情報が1つにまとまり、
受精卵が形成されます。
卵割と着床
- 受精卵は、受精後まもなく
卵割と呼ばれる細胞分裂を始めます。 - 卵割を繰り返しながら、
卵管を通って子宮へ移動します。 - その過程で、受精卵は
桑実胚 → 胚盤胞へと変化します。 - 受精後約1週間で、
胚盤胞は子宮内膜に付着し、
着床が始まります。

(管理人)
受精しただけでは妊娠は成立せず、
着床によって妊娠が成立します。
桑実胚(そうじつはい):
卵割によって細胞数が増え、
細胞がかたまりのように集まった状態
胚盤胞(はいばんほう):
内部に空間(胚盤胞腔)が形成され、
将来胎児になる細胞群と、
胎盤の形成に関わる細胞層に分かれた状態

受精は主に卵管膨大部で起こり、
受精卵は卵割を繰り返しながら子宮へ移動する。
受精後約1週間で、胚盤胞が子宮内膜に着床し、妊娠が成立する。
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妊娠成立後のホルモン変化
- 着床が始まると、胎盤を形成する細胞から
hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)が
分泌されます。 - hCGは黄体の機能を維持し、
プロゲステロンやエストロゲンの分泌を
保ちます。 - その結果、子宮内膜が維持され、
月経が起こらなくなります。

(管理人)
hCGは、妊娠検査薬で検出する
ホルモンとしても知られています。
- 一方、妊娠が成立せず、
hCGによる黄体の維持が起こらなければ、
黄体は退縮します。 - その結果、
プロゲステロンとエストロゲンが減少し、
子宮内膜が剥がれて次の月経が始まります。
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▷ 主なホルモン
▷ 排卵を引き起こすLHサージ
▶︎ 受精と妊娠
▷ 受精
▷ 卵割と着床
▷ 妊娠成立後のホルモン変化
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□ 月経周期:約28日
- 月経開始日から次の月経開始前日まで
- 卵巣周期と子宮周期が連動して進行
□ 卵巣周期:卵胞期 → 排卵 → 黄体期
- 卵胞期:約1〜13日目(変動が大きい)
卵胞の発育・成熟 - 排卵:約14日目
LHサージによって起こる - 黄体期:約15〜28日目(約14日)
黄体形成、プロゲステロン分泌増加
□ 子宮周期:月経期 → 増殖期 → 分泌期
- 月経期:子宮内膜の機能層が剥離
- 増殖期:子宮内膜が増殖
- 分泌期:子宮内膜腺の分泌機能が高まる
□ 月経が起こる仕組み
- 妊娠不成立 → 黄体の退縮
- エストロゲン・プロゲステロンの分泌低下
- 子宮内膜の機能層が剥離・排出
- 基底層は残り、子宮内膜の再生に関与
□ 基礎体温の変化
- 卵胞期:低温期
- 黄体期:高温期
- プロゲステロンにより約0.3〜0.5℃上昇
□ ホルモンの分泌調節
- 視床下部:GnRH
- 下垂体前葉:FSH・LH
- 卵巣:エストロゲン・プロゲステロン
□ FSH(卵胞刺激ホルモン)
- 下垂体前葉から分泌
- 卵胞の発育を促進
□ LH(黄体形成ホルモン)
- 下垂体前葉から分泌
- LHサージによって排卵を誘発
- 黄体形成を促進
□ エストロゲン(卵胞ホルモン)
- 主に発育中の卵胞から分泌
- 子宮内膜の増殖を促進
- 排卵直前に分泌が大きく増加
□ プロゲステロン(黄体ホルモン)
- 主に排卵後の黄体から分泌
- 子宮内膜を分泌期に変化させる
- 基礎体温を上昇させる
□ フィードバック機構
- 正のフィードバック → LHサージ → 排卵
- 通常:エストロゲンによる
負のフィードバック - 排卵直前:高濃度のエストロゲンが持続
□ 受精
- 主に卵管膨大部で起こる
- 精子と卵子が融合し、受精卵が形成される
□ 卵割
- 受精後まもなく開始される細胞分裂
- 卵割を繰り返しながら子宮へ移動
- 桑実胚 → 胚盤胞へと発育
□ 着床と妊娠成立
- 受精後約1週間で着床が始まる
- 着床する場所:子宮内膜
- 受精ではなく、着床によって妊娠成立
□ hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)
- 着床開始後、胎盤を形成する細胞から分泌
- 黄体の機能を維持
- プロゲステロン・エストロゲン分泌を維持
- 子宮内膜が保たれ、月経が起こらなくなる
※ 記事作成には正確を期しておりますが、
内容に誤りや改善点がございましたら、
お知らせいただけますと幸いです。
今後の教材作成の
参考にさせていただきます。
📚 参考文献・参考サイト
本記事の作成にあたり、
以下の文献・サイトを参考にしています。
- Endotext:The Normal Menstrual Cycle and the Control of Ovulation
NCBI Bookshelfで見る - StatPearls:Physiology, Menstrual Cycle
NCBI Bookshelfで見る - StatPearls:Embryology, Week 1
NCBI Bookshelfで見る - Endotext:Endocrinology of Pregnancy
NCBI Bookshelfで見る - American College of Obstetricians and Gynecologists(ACOG):How Your Fetus Grows During Pregnancy
ACOG公式サイトで見る
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