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🔰 この記事について
この記事では、
副腎髄質から分泌されるホルモンについて、
図解を用いてわかりやすく解説しています。
副腎髄質から分泌される
アドレナリン・ノルアドレナリンを中心に、
など、国家試験や定期試験で
押さえておきたいポイントを整理しています。

(管理人)
副腎皮質ホルモンとの違い
にも注目しながら、
重要事項を確認していきましょう。
▶️ 副腎皮質ホルモンについてはこちら
※ 5択クイズは 別記事 に掲載しています。
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5択クイズ記事(解答・解説付き)
▶️ ホルモンの分類・作用機序・フィードバック
▶️ 視床下部・下垂体ホルモン
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図解つき要点解説記事(チェックリストつき)
▶️ ホルモンの分類と作用機序
▶️ 視床下部ホルモンの役割
▶️ 下垂体前葉ホルモンの種類と作用
▶️ 下垂体後葉ホルモンの作用
▶️ 甲状腺ホルモン・カルシトニン
▶️ 副甲状腺ホルモン(PTH)の作用
▶️ 膵臓ホルモンの種類と作用
▶️ 副腎皮質ホルモンの種類と作用
ランダム10問テスト(一問一答&5択)
▶️ ホルモンの分類・作用機序・分泌調節
▶️ 視床下部・下垂体ホルモン
▶️ 甲状腺・副甲状腺・膵臓ホルモン
🩺 学習の進め方
本シリーズは
「5択クイズ編」+「要点解説編」の2本立てです。
📌 おすすめの学習ステップ
- まず 5択クイズ で理解度チェック
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▶︎ 副腎と副腎髄質
▶︎ カテコールアミンの合成
▶︎ カテコールアミンの分泌調節
▶︎ アドレナリン・ノルアドレナリンの作用
▶︎ 副腎髄質ホルモンと疾患
副腎と副腎髄質
- 副腎は、左右の腎臓の上部に位置する
内分泌器官です。 - 副腎は、
から構成されています。
- 副腎皮質からは、
コルチゾールやアルドステロンなどの
ステロイドホルモンが分泌されます。
▶️ 副腎皮質ホルモンについてはこちら - 一方、副腎髄質からは、
カテコールアミンと呼ばれるホルモンが
分泌されます。

副腎髄質は交感神経節前線維による支配を受け、クロム親和性細胞から
アドレナリン・ノルアドレナリンなどの
カテコールアミンが分泌される。
副腎皮質からは、コルチゾールやアルドステロンなどの
ステロイドホルモンが分泌される。
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- 副腎髄質から分泌される
主なカテコールアミンは、
です。
- カテコールアミンは、
アミノ酸のチロシンから合成される
アミン型ホルモンです。 - 副腎髄質には、
クロム親和性細胞(クロマフィン細胞)
と呼ばれる細胞が存在します。 - クロム親和性細胞は
交感神経と密接に関係しており、
交感神経からの刺激を受けると、
カテコールアミンを血液中へ分泌します。

(管理人)
副腎髄質は
交感神経系と内分泌系をつなぐ組織
として働いています。
カテコールアミンの合成
- アドレナリンやノルアドレナリンなどの
カテコールアミンは、
アミノ酸の一種であるチロシン
から合成されます。 - 合成は、
チロシン → L-ドーパ(L-DOPA)
→ ドパミン
→ ノルアドレナリン
の順に進みます。
- 副腎髄質では、ノルアドレナリンがさらに
アドレナリンへ変換されます。 - この反応には、
フェニルエタノールアミン-N-メチルトランスフェラーゼ(PNMT)
という酵素が関与します。

カテコールアミンは、チロシンから
L-ドーパ、ドパミン、ノルアドレナリンの順に合成される。
副腎髄質ではPNMTによりさらにアドレナリンが合成され、
主にアドレナリンが分泌される。
一方、交感神経節後線維では主にノルアドレナリンが放出される。
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- 副腎髄質では、PNMTによって
アドレナリンまで合成されるため、
血液中へ分泌されるカテコールアミンは
アドレナリンが中心となります。

(管理人)
交感神経節後線維では、
PNMTによるアドレナリンへの変換
がほとんど行われないため、
神経終末から放出される
主なカテコールアミンは
ノルアドレナリンです。
カテコールアミンの分泌調節
- 副腎髄質からのカテコールアミン分泌は、
主に交感神経によって調節されています。 - 副腎髄質には、
交感神経の節前線維が直接分布しています。 - 身体的・精神的ストレスや運動、
低血糖、血圧低下などによって
交感神経が興奮すると、
交感神経節前線維の終末から
アセチルコリン(ACh)が放出されます。 - アセチルコリンが副腎髄質の
クロム親和性細胞に作用すると、
アドレナリンやノルアドレナリンの分泌
が促進されます。

身体的・精神的ストレス、運動、低血糖、低血圧などにより
交感神経が興奮すると、
交感神経節前線維終末からアセチルコリン(ACh)が放出される。
AChが副腎髄質のクロム親和性細胞を刺激し、
アドレナリン・ノルアドレナリンの分泌が促進される。
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(管理人)
副腎皮質ホルモンが、
視床下部ー下垂体系やRAA系など
ホルモンによる分泌調節
を受けるのに対し、
副腎髄質ホルモンは
神経性の調節が中心となります。
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▶︎ 副腎と副腎髄質
▶︎ カテコールアミンの合成
▶︎ カテコールアミンの分泌調節
▶︎ アドレナリン・ノルアドレナリンの作用
▶︎ 副腎髄質ホルモンと疾患
アドレナリン・ノルアドレナリンの作用
- アドレナリンとノルアドレナリンは、
標的細胞の細胞膜に存在する
アドレナリン受容体に結合して作用します。
- アドレナリン受容体には、
があります。

(管理人)
主要な受容体と作用を
以下の表で確認しておきましょう。
| 受容体 | 主な分布 | 主な作用 |
|---|---|---|
| α₁受容体 | 血管平滑筋、 瞳孔散大筋など | 血管収縮、 散瞳 |
| α₂受容体 | 交感神経終末など | ノルアドレナリン放出抑制など |
| β₁受容体 | 心臓、 腎臓など | 心拍数↑、心収縮力↑、 レニン分泌↑ |
| β₂受容体 | 気管支平滑筋、 血管平滑筋など | 気管支拡張、 血管拡張(一部の血管) |
| β₃受容体 | 脂肪組織など | 脂肪分解↑ |

アドレナリン・ノルアドレナリンは、α・β受容体を介して
心臓、血管、気管支、肝臓、脂肪組織などに作用する。
アドレナリンではβ₁・β₂作用が目立ち、
心機能亢進や気管支拡張、エネルギー代謝の促進に関与する。
一方、ノルアドレナリンではα₁作用が強く、
血管収縮や血圧上昇が代表的である。
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(管理人)
アドレナリンとノルアドレナリンは
どちらも複数のアドレナリン受容体
に作用しますが、
受容体への作用の強さには
違いがあります。
アドレナリン
- アドレナリンは
α受容体とβ受容体の両方に作用し、
特にβ₁・β₂受容体を介した作用が重要です。
- 主な作用をまとめると、次のようになります。
| 作用部位・代謝 | 主な受容体 | 主な作用 |
|---|---|---|
| 心臓 | β₁ | 心拍数↑、心筋収縮力↑、心拍出量↑ |
| 気管支 | β₂ | 気管支平滑筋弛緩 → 気管支拡張 |
| 糖代謝 | α・β | グリコーゲン分解↑、糖新生↑ → 血糖値↑ |
| 脂質代謝 | β | 脂肪分解↑ → エネルギー源を確保 |

(管理人)
アドレナリンは
心臓や呼吸器の働きを高める
とともに、血糖値を上昇させ、
脂肪分解を促進することで、
緊急時に必要なエネルギーを
確保します。
ノルアドレナリン
- ノルアドレナリンは、
特にα₁受容体への作用が強く、
血管平滑筋を収縮させます。
- その結果、
血管収縮→ 末梢血管抵抗↑→ 血圧↑
となります。
- また、β₁受容体を介して心臓にも作用します。
- 一方、β₂受容体への作用は
アドレナリンと比べて弱いため、
アドレナリンでみられるような
気管支拡張作用は強くありません。

(管理人)
アドレナリンとノルアドレナリンの
主な違いをまとめると、
次のようになります。
| アドレナリン | ノルアドレナリン | |
|---|---|---|
| 主な分泌・放出部位 | 副腎髄質 | 交感神経終末、副腎髄質 |
| 主に重要な受容体 | α、β₁、β₂ | α₁、α₂、β₁ |
| 心臓 | 心拍数・心収縮力↑ | 心臓にも作用 |
| 血管 | 血管収縮・一部血管拡張 | 血管収縮作用が強い |
| 気管支 | 気管支拡張 | 作用は比較的弱い |
| 代表的な作用 | 心機能亢進、気管支拡張、血糖↑ | 血管収縮、血圧↑ |
- これらの作用によって、
心臓や骨格筋に
必要な血液やエネルギーを送り、
身体を緊急時に対応しやすい状態にします。 - このような反応を、
闘争・逃走反応(fight-or-flight response)
といいます。
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副腎髄質ホルモンと疾患

(管理人)
副腎髄質に関連する
代表的な疾患として、
褐色細胞腫があります。
褐色細胞腫
- 褐色細胞腫は、
副腎髄質のクロム親和性細胞から発生する
神経内分泌腫瘍です。 - 腫瘍から
アドレナリンやノルアドレナリンなどの
カテコールアミンが過剰に分泌されることで、
さまざまな症状が出現します。 - 代表的な症状には、
などがあります。
- 症状が発作的に現れることもあり、
高血圧が持続する場合もあります。

(管理人)
代表的な症状の覚え方は、
『5H』として知られています。
| 5H | 症状 |
|---|---|
| Hypertension | 高血圧 |
| Headache | 頭痛 |
| Hyperhidrosis | 発汗過多 |
| Hyperglycemia | 高血糖 |
| Hypermetabolism | 代謝亢進 |
※褐色細胞腫の診断や治療などの詳細は、
臨床医学の内分泌疾患で解説します。
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□ 副腎の構造
・外側:副腎皮質
・内側:副腎髄質
□ 副腎髄質から分泌されるホルモン
・アドレナリン
・ノルアドレナリン
・いずれもカテコールアミン
・アミノ酸のチロシンから合成される
・アミン型ホルモンに分類される
□ クロム親和性細胞
・副腎髄質に存在
・カテコールアミンを合成・分泌
・交感神経節前線維による支配を受ける
□ 合成経路
チロシン → L-ドーパ(L-DOPA)
→ ドパミン
→ ノルアドレナリン
→ アドレナリン
□ PNMT
・ノルアドレナリンを
アドレナリンに変換する酵素
□ 副腎髄質
・PNMTによりアドレナリンまで合成
・分泌されるカテコールアミンは
アドレナリンが中心
□ 交感神経節後線維
・アドレナリンへの変換は
ほとんど行われない
・神経終末から主にノルアドレナリンを放出
□ 分泌調節
・主に交感神経による神経性調節
□ 分泌までの流れ
交感神経興奮
→ 交感神経節前線維終末
→ アセチルコリン(ACh)放出
→ クロム親和性細胞を刺激
→ アドレナリン・ノルアドレナリン
分泌↑
□ 分泌を促進する主な状況
・身体的・精神的ストレス
・運動
・低血糖
・血圧低下
□ アドレナリン受容体
・α₁、α₂
・β₁、β₂、β₃
□ β₁受容体
・主に心臓
・心拍数↑・心収縮力↑・心拍出量↑
□ α₁受容体
・主に血管
・血管収縮 → 血圧上昇
□ β₂受容体
・気管支拡張
・一部の血管で血管拡張
□ 肝臓
・グリコーゲン分解↑・糖新生↑
→ 血糖値↑
□ β₃受容体
・主に脂肪組織
・脂肪分解↑
□ アドレナリンの特徴
・β₁・β₂作用が目立つ
・心機能亢進・気管支拡張
・エネルギー代謝を促進
□ ノルアドレナリンの特徴
・特にα₁作用が強い
・血管収縮・血圧上昇
・気管支への作用は弱い
□ 闘争・逃走反応
・緊急時に必要な
血流やエネルギーを確保
・fight-or-flight response
□ 褐色細胞腫
・主に副腎髄質のクロム親和性細胞から
発生する腫瘍
・カテコールアミンが過剰に分泌される
□ 主な症状(5H)
・Hypertension:高血圧
・Headache:頭痛
・Hyperhidrosis:発汗過多
・Hyperglycemia:高血糖
・Hypermetabolism:代謝亢進
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※ 記事作成には正確を期しておりますが、
内容に誤りや改善点がございましたら、
お知らせいただけますと幸いです。
今後の教材作成の
参考にさせていただきます。
📚 参考文献・参考サイト
本記事の作成にあたり、
以下の文献・サイトを参考にしています。
- Khalil B, Rosani A, Warrington SJ. Physiology, Catecholamines. StatPearls. Updated December 11, 2024. NCBI Bookshelf.
Physiology, Catecholamines|NCBI Bookshelf - Kuhar MJ, Couceyro PR, Lambert PD. Biosynthesis of Catecholamines. In: Basic Neurochemistry: Molecular, Cellular and Medical Aspects. 6th ed. NCBI Bookshelf.
Biosynthesis of Catecholamines|NCBI Bookshelf - The adrenal gland. Endocrinology. NCBI Bookshelf.
The adrenal gland|NCBI Bookshelf - Tanabe A, et al. Japan Endocrine Society Clinical Practice Guideline for the Diagnosis and Management of Pheochromocytoma and Paraganglioma 2025. Endocr J. 2026;73(1):115-157.
日本内分泌学会 褐色細胞腫・パラガングリオーマ診療ガイドライン2025|J-STAGE
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