一問一答でしっかり復習!感染症⑦ 4章 感染症 X Facebook はてブ Pocket LINE コピー 2025.01.13 寄生虫感染症(マラリア、トキソプラズマ症、回虫症、アニサキス症、フィラリア症、住血吸虫症、肝吸虫症、肺吸虫症、日本海裂頭条虫症、無鈎条虫症、エキノコックス症)から一問一答形式で正誤問題を30問出題しています。 簡単な解説をつけていますが、詳細な解説や各疾患の要点は、寄生虫感染症 のページを参照してください。 感染症 一問一答⑦ 1 / 30 1. 回虫症では、乳糜尿や陰嚢水腫がみられる。 True False 回虫症では、回虫が肺を経由する移行期には呼吸器症状を、腸管内で大量寄生すれば消化器症状を引き起こします。一方、乳糜尿や陰嚢水腫は、主にフィラリア症でみられる症状です。 回虫症では、回虫が肺を経由する移行期には呼吸器症状を、腸管内で大量寄生すれば消化器症状を引き起こします。一方、乳糜尿や陰嚢水腫は、主にフィラリア症でみられる症状です。 2 / 30 2. トキソプラズマ症は、免疫低下患者に好発する。 True False 健常者が感染しても無症状または軽症ですむことが多いですが、AIDS患者やステロイド治療などで免疫低下状態の患者では、脳症や網脈絡膜炎などの重症化がみられます。 健常者が感染しても無症状または軽症ですむことが多いですが、AIDS患者やステロイド治療などで免疫低下状態の患者では、脳症や網脈絡膜炎などの重症化がみられます。 3 / 30 3. フィラリア症では、胆管炎・胆嚢炎を繰り返す。 True False フィラリア症 は、糸状虫(バンクロフト糸状虫など)が蚊によって媒介され、リンパ管に寄生して、リンパ浮腫(象皮病)や陰嚢水腫、乳糜尿などを引き起こします。 フィラリア症 は、糸状虫(バンクロフト糸状虫など)が蚊によって媒介され、リンパ管に寄生して、リンパ浮腫(象皮病)や陰嚢水腫、乳糜尿などを引き起こします。 4 / 30 4. マラリアの病原体は、原虫の一種である。 True False 5 / 30 5. トキソプラズマ症では、不顕性感染はほとんどない。 True False トキソプラズマ症は、感染者の約70~80%が無症状または軽症で経過します。 トキソプラズマ症は、感染者の約70~80%が無症状または軽症で経過します。 6 / 30 6. エキノコックス症では、潜伏期が比較的短いのが特徴である。 True False エキノコックス症は、肝臓や肺などの臓器に包虫嚢胞が形成されるまで長い潜伏期(数年~十数年)を経ることが多いのが特徴です。 エキノコックス症は、肝臓や肺などの臓器に包虫嚢胞が形成されるまで長い潜伏期(数年~十数年)を経ることが多いのが特徴です。 7 / 30 7. 原虫は、全て経気道的に感染する。 True False 原虫の感染経路は様々ですが、経口感染や蚊などの媒介動物を介した感染が多いです。 原虫の感染経路は様々ですが、経口感染や蚊などの媒介動物を介した感染が多いです。 8 / 30 8. 肝吸虫症は、イノシシ肉の生食が原因となる。 True False 肝吸虫症(肝ジストマ症)の主な感染経路は、淡水魚(コイやフナなど)の生食・加熱不十分な摂食によるものです。一方、イノシシ肉の生食は、近年、肺吸虫症のリスクとして報告されています。 肝吸虫症(肝ジストマ症)の主な感染経路は、淡水魚(コイやフナなど)の生食・加熱不十分な摂食によるものです。一方、イノシシ肉の生食は、近年、肺吸虫症のリスクとして報告されています。 9 / 30 9. エキノコックス症は、糸状虫が蚊によって媒介されて発症する。 True False エキノコックスはキツネなどのイヌ科の動物を最終宿主とするため、それらの糞便中に排泄された虫卵により土壌などが汚染され、経口的にヒトに感染します。糸状虫が蚊によって媒介されて発症するのは、フィラリア症です。 エキノコックスはキツネなどのイヌ科の動物を最終宿主とするため、それらの糞便中に排泄された虫卵により土壌などが汚染され、経口的にヒトに感染します。糸状虫が蚊によって媒介されて発症するのは、フィラリア症です。 10 / 30 10. トキソプラズマ症は、真菌感染症である。 True False トキソプラズマ症は、トキソプラズマ・ゴンディ(Toxoplasma gondii)という原虫によって引き起こされる疾患です。真菌感染症ではありません。 トキソプラズマ症は、トキソプラズマ・ゴンディ(Toxoplasma gondii)という原虫によって引き起こされる疾患です。真菌感染症ではありません。 11 / 30 11. マラリアには、予防ワクチンが存在しない。 True False マラリアに対する予防ワクチンは存在します。 マラリアに対する予防ワクチンは存在します。 12 / 30 12. アニサキス症は、蚊によって媒介される。 True False アニサキスは、サバ、アジ、イカなどの魚介類を中間宿主とするため、魚介類の生食で感染します。 アニサキスは、サバ、アジ、イカなどの魚介類を中間宿主とするため、魚介類の生食で感染します。 13 / 30 13. 肝吸虫症では、寄生虫が門脈系で産卵して虫卵による血管閉塞を起こす。 True False 肝吸虫は、淡水魚(コイやフナなど)の生食によって感染し、胆管内に寄生することで胆管炎や胆石形成、慢性化すると胆道癌のリスクを増加させます。門脈系で産卵し、虫卵による血管閉塞を起こすのは、住血吸虫です。 肝吸虫は、淡水魚(コイやフナなど)の生食によって感染し、胆管内に寄生することで胆管炎や胆石形成、慢性化すると胆道癌のリスクを増加させます。門脈系で産卵し、虫卵による血管閉塞を起こすのは、住血吸虫です。 14 / 30 14. 回虫症は、シラミによって媒介される。 True False 回虫症は、感染した人の糞便中に排泄された回虫卵が土壌中で成熟し、成熟卵を経口摂取することで感染が成立します。 回虫症は、感染した人の糞便中に排泄された回虫卵が土壌中で成熟し、成熟卵を経口摂取することで感染が成立します。 15 / 30 15. 回虫症は、レフレル症候群の原因となる。 True False ヒト回虫の幼虫が肺を移行する際、一過性の肺浸潤や好酸球増多を伴うレフレル症候群を引き起こすことがあります。 ヒト回虫の幼虫が肺を移行する際、一過性の肺浸潤や好酸球増多を伴うレフレル症候群を引き起こすことがあります。 16 / 30 16. 日本海裂頭条虫症では、不顕性感染は少ない。 True False 日本海裂頭条虫は俗に「サナダムシ」と呼ばれる条虫の一種で、サケやマスなどの生食で感染します。感染しても無症状で経過することが多く、まれに腹痛や下痢などの消化器症状がみられます。 日本海裂頭条虫は俗に「サナダムシ」と呼ばれる条虫の一種で、サケやマスなどの生食で感染します。感染しても無症状で経過することが多く、まれに腹痛や下痢などの消化器症状がみられます。 17 / 30 17. アニサキス症では、象皮病がみられる。 True False 象皮病は、フィラリア症でみられる症状です。アニサキス症では、激しい腹痛などの急性腹症様症状がみられます。 象皮病は、フィラリア症でみられる症状です。アニサキス症では、激しい腹痛などの急性腹症様症状がみられます。 18 / 30 18. 肝ジストマ症は、コイ科の淡水魚の生食で感染する。 True False 生魚に含まれる虫卵がヒトの消化管で孵化し、肝臓に移行して寄生します。 生魚に含まれる虫卵がヒトの消化管で孵化し、肝臓に移行して寄生します。 19 / 30 19. アニサキス症では、激しい痒みを伴う皮疹が現れる。 True False アニサキス症の主症状は、急性腹痛、悪心・嘔吐などの消化器症状です。 アニサキス症の主症状は、急性腹痛、悪心・嘔吐などの消化器症状です。 20 / 30 20. 原虫は、線虫、条虫、吸虫類に分類される。 True False 線虫、条虫、吸虫類に分類されるのは、原虫ではなく、蠕虫(多細胞の真核生物)です。 線虫、条虫、吸虫類に分類されるのは、原虫ではなく、蠕虫(多細胞の真核生物)です。 21 / 30 21. エキノコックス症は、ネコとの接触が原因となる。 True False エキノコックス症(包虫症)は、主にイヌ科の動物(イヌやキツネなど)が最終宿主となる寄生虫感染症です。ネコではなく、イヌ科動物の糞便に含まれる虫卵を経口摂取することでヒトに感染します。 エキノコックス症(包虫症)は、主にイヌ科の動物(イヌやキツネなど)が最終宿主となる寄生虫感染症です。ネコではなく、イヌ科動物の糞便に含まれる虫卵を経口摂取することでヒトに感染します。 22 / 30 22. マラリア原虫は、脾臓内で増殖する。 True False マラリア原虫は、ハマダラ蚊の刺咬によりヒト体内に侵入すると肝細胞内で増殖し、その後赤血球内で増殖します。マラリアでは脾腫がみられますが、脾臓は増殖の場となりません。 マラリア原虫は、ハマダラ蚊の刺咬によりヒト体内に侵入すると肝細胞内で増殖し、その後赤血球内で増殖します。マラリアでは脾腫がみられますが、脾臓は増殖の場となりません。 23 / 30 23. 住血吸虫は、ハマダラ蚊によって媒介される。 True False 住血吸虫は淡水に生息する巻貝が中間宿主となり、その水中を泳ぐセルカリアという幼虫が皮膚を貫通して感染します。一方、ハマダラ蚊はマラリア原虫を媒介します。 住血吸虫は淡水に生息する巻貝が中間宿主となり、その水中を泳ぐセルカリアという幼虫が皮膚を貫通して感染します。一方、ハマダラ蚊はマラリア原虫を媒介します。 24 / 30 24. トキソプラズマは、胎盤を介して胎児に感染する。 True False 妊婦が初感染した場合に胎盤を介して胎児へ伝播して、先天性トキソプラズマ症を引き起こすことがあります。流産・死産となったり、先天性障害(脳内石灰化、水頭症、網脈絡膜炎など)を引き起こすリスクがあるため、妊娠中の初感染には注意が必要です。 妊婦が初感染した場合に胎盤を介して胎児へ伝播して、先天性トキソプラズマ症を引き起こすことがあります。流産・死産となったり、先天性障害(脳内石灰化、水頭症、網脈絡膜炎など)を引き起こすリスクがあるため、妊娠中の初感染には注意が必要です。 25 / 30 25. アニサキスは、俗にサナダムシとも呼ばれる。 True False アニサキスは線虫であり、サナダムシ(条虫)とは異なります。サナダムシとは一般的に「有鉤条虫」「無鉤条虫」「日本海裂頭条虫」などを指します。 アニサキスは線虫であり、サナダムシ(条虫)とは異なります。サナダムシとは一般的に「有鉤条虫」「無鉤条虫」「日本海裂頭条虫」などを指します。 26 / 30 26. 無鈎条虫症は、サケやマスの生食が原因となる。 True False 無鈎条虫症は主に牛肉の生食や不十分な加熱によって感染します。サケやマスの生食は、主にアニサキス症や肝ジストマ症の感染経路となります。 無鈎条虫症は主に牛肉の生食や不十分な加熱によって感染します。サケやマスの生食は、主にアニサキス症や肝ジストマ症の感染経路となります。 27 / 30 27. マラリアは、蚊によって媒介される。 True False マラリアは、ハマダラ蚊(雌)によって媒介されます。 マラリアは、ハマダラ蚊(雌)によって媒介されます。 28 / 30 28. 原虫は、細菌と同じく細胞壁を持つ。 True False 原虫は細菌とは異なり、細胞壁は持ちません。 原虫は細菌とは異なり、細胞壁は持ちません。 29 / 30 29. 原虫は、単細胞の原核生物である。 True False 原虫は、単細胞の真核生物(核膜を持つ生物)です。 原虫は、単細胞の真核生物(核膜を持つ生物)です。 30 / 30 30. トキソプラズマ症では、間欠熱や貧血、脾腫がみられる。 True False 間欠熱や貧血、脾腫は、マラリアでみられる特徴的な所見です。後天性トキソプラズマ症は、健康な成人が感染しても軽症が無症状のことが多いです。 間欠熱や貧血、脾腫は、マラリアでみられる特徴的な所見です。後天性トキソプラズマ症は、健康な成人が感染しても軽症が無症状のことが多いです。 あなたのスコアは平均スコアは 86% 0% クイズを再開する
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