【細胞】核とDNA・RNAの違いと関係|遺伝情報のしくみ(転写・翻訳まで解説)

2章 人体構造・機能論

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🔰 この記事について

この記事では、
生理学・解剖学の基礎となる「細胞」について、
図解を用いてわかりやすく解説しています。

細胞のDNA・染色体遺伝情報について
短時間で復習できるように
コンパクトにまとめています。

※5択クイズは別記事に掲載しています。

🖊️ この記事で学べる内容

  • 核の基礎知識
  • DNA・染色体・遺伝子の関係
  • ヒトの染色体の構成
  • 核酸(DNA・RNA)の構造
  • 塩基の種類
  • 遺伝情報とは?
  • 遺伝情報の発現(転写・翻訳)

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▶️ 細胞の基礎知識と細胞膜(準備中)
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🩺 学習の進め方

本シリーズは
「5択クイズ編」+「要点解説編」 の2本立てです。

📌 おすすめの学習ステップ

  • まず クイズ で理解度チェック
  • 本記事で知識を整理
  • もう一度クイズに挑戦して知識を定着

🎯 こんな人におすすめ

  • 試験前に効率よく復習したい方
  • 重要ポイントを短時間で整理したい方
  • クイズに挑戦する前に基礎を固めたい方
  • 授業資料として活用できる内容を探している講師の方

🔍 核とDNA・RNA(遺伝情報の基礎)

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▶︎ DNA・RNAの基礎
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核の基礎知識

  • 核は、核膜に囲まれた構造で、
    細胞内の遺伝情報を保存・管理する
    中心的な役割を担います。
  • 核の内部には、
    DNAがまとまった構造である
    染色体が存在します。
  • 生物がもつ遺伝情報のすべてをゲノムといい、
    その実体はDNAとして存在します。
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DNAは主に核内に存在しますが、
一部は
ミトコンドリアにも存在します。

DNA・染色体・遺伝子の関係

  • 染色体は、
    DNAが折りたたまれて凝縮された構造です。
  • DNAは二重らせん構造をとり、
    その塩基配列のうち、
    タンパク質の合成に関わる特定の領域を
    遺伝子といいます。
細胞から核、染色体、クロマチン線維、DNAへとつながる構造の模式図。DNAは二重らせん構造をもち、その一部でタンパク質合成に関わる領域が遺伝子であることを示している。
図1:DNA・遺伝子・染色体の関係(核内の構造)
DNAは二重らせん構造をとり、凝集して染色体を形成する。
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DNA → 設計図
遺伝子 → 設計図の一部
染色体 → DNAをまとめたもの
と考えると違いを理解しやすいです。

ヒトの染色体

  • ヒトの染色体は、46本(23対)です。
  • 内訳は以下の通りです:
  • 常染色体:44本(22対)
  • 性染色体:2本(1対)
  • 性染色体は、
  1. 男性:XY
  2. 女性:XX
    となります。
ヒトの染色体の構成を示す模式図。常染色体は1~22番の22対(計44本)からなり、性染色体は1対(2本)で、男性はXY、女性はXXである。
図2:ヒトの染色体
常染色体(22対)と性染色体(1対)からなる。
性染色体は、男性がXY、女性がXXである。
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体細胞の染色体は46本ですが、
配偶子(精子・卵子)
染色体数は23本です。

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DNA・RNAの基礎

  • DNAとRNAは、
    いずれも核酸に分類されます。
  • DNAは
    デオキシリボ核酸(deoxyribonucleic acid)、
    RNAは
    リボ核酸(ribonucleic acid)の略称です。

核酸の構造

  • 核酸は、
    ヌクレオチドと呼ばれる単位が
    多数連なってできています。
  • ヌクレオチドは、次の3つから構成されます。
  • リン酸
  • 糖(五炭糖)
  • 塩基
ヌクレオチドの基本構造を示す模式図。塩基、糖、リン酸の3つから構成され、DNAでは糖がデオキシリボース、RNAではリボースである。
図3:ヌクレオチドの基本構造
ヌクレオチドは、糖(五炭糖)、塩基、リン酸から構成される。
  • 糖の種類は、
  • DNA:デオキシリボース
  • RNA:リボース
    です。
  • ヌクレオチド同士は、
    リン酸と糖が結合することでつながり、
    長い鎖状構造(ポリヌクレオチド鎖)
    を形成します。
  • DNAでは、この鎖が2本集まり、
    塩基同士が水素結合で結びつくことで
    二重らせん構造をとります。
  • 一方、
    RNAは通常、1本鎖構造をとります。
DNAの二重らせん構造と塩基対を示す模式図。AとT、CとGが水素結合で結合し、ヌクレオチド(塩基・糖・リン酸)から構成されることを示している。
図4:DNAの二重らせん構造と塩基対
ヌクレオチドが連なった2本の鎖が、
塩基同士の水素結合によって結びつき、
二重らせん構造を形成する。
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塩基の種類

  • DNAを構成する塩基は、次の4種類です。
  • アデニン(A)
  • チミン(T)
  • グアニン(G)
  • シトシン(C)
  • 一方、RNAではチミンの代わりに
    ウラシル(U)が使われます。
  • アデニン(A)
  • グアニン(G)
  • シトシン(C)
  • ウラシル(U)
核酸の塩基構造を示す図。アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)、ウラシル(U)の5種類が示され、DNAはA・G・C・T、RNAはA・G・C・Uから構成される。
図5:核酸を構成する塩基
DNAの構成塩基は、アデニン・グアニン・シトシン・チミン、
RNAの構成塩基は、アデニン・グアニン・シトシン・ウラシルである。
  • DNAでは、これらの塩基は
    特定の組み合わせで結合します(塩基対)。
  • A(アデニン)-T(チミン)
  • G(グアニン)-C(シトシン)

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遺伝情報のしくみ

遺伝情報とは?

  • 塩基の並び(=配列)が、
    そのまま遺伝情報になります。
  • この情報は、mRNA上
    3つの塩基の並び(コドン
    として読み取られ、
    1つのアミノ酸が指定されます。

📖 例(コドンとアミノ酸)

  1. UUU → フェニルアラニン
  2. GGU / GGC / GGA / GGG → グリシン
  • 複数のコドンが連なることで、
    最終的にタンパク質が合成されます。
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(管理人)

タンパク質は、
アミノ酸が多数結合したものです。

転写(DNA→RNA)

  • DNAの遺伝情報は、必要な部分が
    mRNA(メッセンジャーRNA)
    写し取られる(転写ことで取り出されます。
  • 転写は核内で行われ、
    DNAの2本鎖のうち一方を鋳型として、
    それに相補的な塩基配列をもつ
    1本鎖のmRNAが合成されます。
DNAの塩基配列が転写によりmRNAへ写し取られ、翻訳によってコドンに対応したアミノ酸配列となりタンパク質が合成される過程を示す模式図。
図6:遺伝情報の発現
DNAの塩基配列がmRNAに転写され、
タンパク質に翻訳される。
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鋳型(いがた)とは、DNAの配列を
もとにコピーを作る際の
“見本”となる鎖のこと。
相補的とは、塩基同士が
決まった組み合わせ(A-T、G-C)
で対応する関係のこと です。

翻訳(RNA→タンパク質)

  • 転写後、
    mRNAは核孔を通って細胞質へ移動し、
    リボソームに結合します。
  • リボソームでは、mRNAの塩基配列が
    3つずつ(コドン)読み取られます。
  • ここで働くのが、tRNA(トランスファーRNA)です。
  • tRNAは、それぞれ特定のアミノ酸を運び、
    mRNAのコドンに対応する配列(アンチコドン)で結合します。
  • その結果、
    コドンに対応したアミノ酸が配置されます。
  • アミノ酸同士は
    ペプチド結合によって結びつきます。
  • この反応の場となるリボソームは、
    rRNA(リボソームRNA)とタンパク質
    から構成されており、
    タンパク質合成の中心的な役割を担います。
  • このようにして、アミノ酸が順番に結合し、
    一本の鎖(ポリペプチド鎖)となることで
    最終的にタンパク質が合成されます。
  • この一連の過程を翻訳といいます。
翻訳(タンパク質合成)の模式図。mRNAのコドンに対応して、tRNAがアミノ酸を運び、リボソーム(rRNAを含む)でアミノ酸が連結されてタンパク質が合成される過程を示している。
図7:リボソームにおける翻訳
リボソームにmRNAが結合し、翻訳が行われる。
tRNAにより運ばれたアミノ酸が結合し、タンパク質となる。
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RNAは、
機能の異なる3種類が存在します。
mRNA:DNAのコピー
tRNA:アミノ酸を運ぶ
rRNA:リボソームの主成分

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核の基礎知識

□ 核の構造・機能
  核膜に囲まれる
  染色体を含む
  遺伝情報の保存・管理を担う

□ ゲノム
  生物がもつ遺伝情報の総体
  実体はDNA
  主に核内に存在(※一部はミトコンドリア)

□ DNA・染色体・遺伝子の関係
  染色体:DNAが凝縮した構造
  DNA:遺伝情報をもつ分子
  遺伝子:DNAの一部
     (タンパク質合成に関与)

□ ヒトの染色体
  体細胞:46本(23対)
  常染色体:44本(22対)
  性染色体:2本(1対)
  男性:XY
  女性:XX

核酸(DNA・RNA)の構造

□ 核酸の構造
  ヌクレオチドが多数連結したもの
  DNA:二本鎖二重らせん構造
  RNA:一本鎖

□ ヌクレオチドの構造
  五炭糖リン酸塩基が結合したもの

□ 核酸の構成塩基
  DNA:A(アデニン)・G(グアニン)・
     C(シトシン)・T(チミン)

  RNA:A(アデニン)・G(グアニン)・
     C(シトシン)・U(ウラシル)

□ 塩基対(DNA)
  水素結合により結合
  A-T、G-C

遺伝情報のしくみ

□ 遺伝情報とは?
  塩基配列(=遺伝情報)
  mRNA上3つの塩基(コドン
  1つのアミノ酸を指定
  コドンの連続 → タンパク質

□ 遺伝情報の発現
  DNA → RNA → タンパク質
 (=転写翻訳

□ 転写(核内)
  DNAの一方の鎖を鋳型に
  相補的な塩基配列mRNAが合成される
  ※RNAではTの代わりにUを用いる

□ 翻訳(細胞質)
  mRNAがリボソームに結合
  コドンを3塩基ずつ読み取る
  tRNAがアミノ酸を運搬
 (アンチコドンで結合)
  ペプチド結合によりアミノ酸が連結
  → タンパク質合成

□ RNAの種類
  mRNA:遺伝情報を運ぶ
  tRNA:アミノ酸を運ぶ
  rRNA:リボソームの構成成分

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