一問一答でしっかり復習！感染症⑥

最も劇症化しやすいのは、B型肝炎です。

人畜共通感染症ではありません。

現在、HIVに対するワクチンは存在しません。

ムーコル（接合菌）は環境中に広く存在し、免疫低下時に日和見感染として鼻・脳・肺などへ急速に侵襲することが特徴であり、人から人へ接触感染するものではありません。

カンジダは髄膜炎の主な原因菌としては知られていません。髄膜炎の原因となる真菌にはクリプトコッカスがあります。

白癬は皮膚や爪、毛髪に感染して皮膚症状を引き起こしますが、診断は比較的容易で致死的となるケースは稀です。

急性E型肝炎は経口感染します。病原体であるE型肝炎ウイルスは、ブタやイノシシ、シカなどが保有しており、これらの動物の生食や加熱不十分な調理が原因となります。

ニューモシスチス肺炎は、AIDS患者など免疫低下患者に好発します。

現在、国内で承認されているC型肝炎ワクチン、E型肝炎ワクチンはありません。

A型肝炎、B型肝炎には予防ワクチンがありますが、C型肝炎には現在予防ワクチンはありません。

A型肝炎に感染すると体内で抗体が産生され終生免疫を獲得するため、再発することは稀です。

ムーコル症（接合菌症）は、免疫低下時に接合菌が日和見感染を起こし重症化する疾患で、一般的に季節による違いはありません。一方、梅雨や夏にかけて発症が増加する真菌感染症は、白癬です。

重症急性呼吸器症候群（SARS）と中東呼吸器症候群（MERS）は、ともに2類感染症に指定されています。

慢性肝炎では、初期症状がほとんどないため、症状に気づく頃にはかなり進行していることもあります。

クリプトコッカスはハトの糞などで汚染された土壌から吸入感染する酵母様真菌で、口腔や膣に常在する菌ではありません。常在菌として口腔や膣に存在する真菌にはカンジダがあります。

白癬は、皮膚、爪、粘膜などに発症する表在性真菌症で、通常は外用あるいは内服の抗真菌薬（アゾール系など）を用います。アムホテリシンBは、重症化しやすい深在性真菌症に用いられます。迅速にアムホテリシンBの大量投与が必要になる疾患には、ムーコル症やクリプトコッカス髄膜炎などがあります。

流行性耳下腺炎は、ムンプスウイルスの感染症です。EBウイルスは、伝染性単核球症や上咽頭癌などの原因となります。

AIDSは後天性免疫不全症候群（acquired immunodeficiency syndrome）のことで、ヒト免疫不全フイルスは、HIV（human immunodeficiency virus）と略します。HIVの感染によりAIDSが引き起こされます。

A型肝炎は、冬から春にかけて好発します。

アスペルギルスは環境中に広く存在する糸状菌であり、肺アスペルギローマや侵襲性肺アスペルギルス症などを起こすことがあります。皮膚糸状菌は白癬の原因となる真菌で、爪の変形（爪白癬）などを引き起こします。

カンジダは口腔や消化管、膣などに常在する真菌ですが、免疫力低下やステロイド治療などの要因があると過剰増殖を起こしやすく、感染症を発症・重症化させるリスクが高まります。

真菌は真核生物であり、細菌（原核生物）とは異なります。また、真菌は細菌と同じく、細胞壁を持ちます。

流行性耳下腺炎のワクチンは、任意接種です（2025年現在）。

C型肝炎は、主に血液感染します。覚醒剤など注射器の回し打ちや消毒が十分でないピアスの穴あけなどもリスクとなります。

B型肝炎ではなく、A型肝炎の特徴です。B型肝炎は血液感染、性感染、母子感染しますが、経口感染はありません。

母乳や唾液、尿、血液などから子供の時に感染することが多いです。その他、性感染もあります。ただし、健康な子供や成人が感染してもほとんど症状は出ません。

ヒト免疫不全ウイルスは、遺伝子としてRNAを持つRNAウイルスです。

C型肝炎ウイルスは母子感染を起こすこともありますが、稀です。主な感染経路は血液感染です。

B型肝炎ウイルスは血液を介して感染しますが、A型肝炎ウイルスは経口感染します。

B型肝炎は一過性感染（急性肝炎）と持続感染（慢性化、キャリア化）があります。

単核球と呼ばれる異型リンパ球の増加がみられます。

予後良好で、2−3週間で自然治癒します。

ヒト免疫不全ウイルスの感染から後天性免疫不全症候群の発症までの期間は、数年〜数十年です。

「おたふくかぜ」は、流行性耳下腺炎の俗称です。

クリプトコッカスは免疫低下例で肺炎や脳髄膜炎を起こす真菌で、足の角質層に感染して「水虫」となるのは白癬です。

HIVは、血液感染、性感染、母子感染します。

輸血によって感染するウイルスには、HBV、HCV、HIVなどがあります。現在、国内の血液製剤についてはウイルス検査を実施しているため、C型肝炎に限らず、輸血による血液感染はほとんどありません。

急性ウイルス性肝炎の原因の多くは、A〜E型肝炎ウイルスですが、EBウイルスやサイトメガロウイルスも原因として知られています。

伝染性単核球症の原因は主にEBウイルスで、唾液を介して感染するので kissing desease とも呼ばれます。

カンジダは口腔・消化管・膣などに常在しています。ハトの糞を介して感染するのはクリプトコッカスです。

白癬菌（皮膚糸状菌）は皮膚の角質層や爪・毛髪などを侵す真菌であり、肺に感染を起こすものではありません。水虫（足白癬）や爪白癬などが代表例です。胞子を吸入して肺に感染する真菌はアスペルギルスです。

A型肝炎の多くは一過性で、慢性化することはありません。

HIVは、体液や血液中で生息しますが、空気や水の中では感染力をなくしてしまいます。したがって、鼻汁や唾液、涙は感染源とはなりません。

ヒト免疫不全ウイルスは、ウイルスが持つ逆転写酵素によりRNAからDNAを作り出すレトロウイルスの一種です。

アスペルギルス症は空気中に浮遊するアスペルギルス属（糸状菌）を吸入して感染します。動物由来ではなく土壌・落ち葉などの環境由来のため、「人畜共通感染症」ではありません。

A型肝炎は、生牡蠣など汚染された食品や水の経口感染により発症します。